ゲーム企画コンテスト「ペラチャレ」でKCG学生が受賞!

プロ・アマ問わず応募可能なペラ1枚ゲーム企画書コンテストGAIRAペライチ・チャレンジ「ペラチャレ」で,京都コンピュータ学院(KCG)ゲーム学科の松尾さんの「八つ裂きヤマタの奴が来る」が企業賞のFARRIER賞を受賞しました。

「ペラチャレ」はGAIRA(中部ゲーム産学協議会)が主催し,毎回発表されるテーマに沿った1枚のゲーム企画書で競うコンテストです。今回のテーマは「八」でした。

今回,松尾さんの作品に賞をくださった株式会社ファリアーは,セガやDeNAでプロデューサー,ディレクターを担当し,『プロ野球チームをつくろう!』や『プロサッカークラブをつくろう!』を世に送り出したゲームクリエイター馬場保仁氏が設立した企業です。同社は学生を対象としたゲームクリエイター育成イベント「駿馬」を主催し,KCGも開催に協力,在学生も多数参加しています。

受賞理由として馬場氏からは「八岐大蛇ネタは今回多かったが,ゲームとしてなんとかつくれそうなレベルになっていた。コストの管理方法の更なる検討やタワーディフェンスとしての楽しみ方の可能性を探れるとさらに良くなるのではないか。やることはシンプルで考えることがそれなりにある,というのは良い企画」と講評がありました。

松尾さんは今回の結果を受けて「この結果に満足せず,就職活動やコンテストに挑んでいきたいと思います!」と意気込みを語っていました。

KCGデジタルゲーム学系の教育内容がメディアから取材を受け掲載されました

京都コンピュータ学院(KCG)デジタルゲーム学系が,最先端の教育により多くの優秀なクリエイターを業界に送り出していると評価され,このほどゲーム開発者向けWebメディア「ゲームメーカーズ」より取材を受け,同サイトに掲載されました。ゲームメーカーズは『ライブアライブ』や『Caligula2』などのコンシューマーゲームをはじめ,アーケード,VRを中心としたゲーム開発事業などを手掛けている株式会社ヒストリアが運営するWebメディアです。

掲載されたのは,デジタルゲーム学系主任の髙橋功先生のインタビュー記事です。KCG出身の髙橋先生の,在学時からゲーム業界に就職して各種の企画を手掛けた経験が,どのように現在の指導に活かされているのかが,いくつかの科目や課題の内容とともにクローズアップされています。
掲載された記事は以下の通りです。

ゲーム開発の教育現場ではどのように“企画”を教えているのか?ゲームエンジン時代の教育環境を支えるMSI×京都コンピュータ学院の熱いリレーション|ゲームメーカーズ
https://gamemakers.jp/article/2022_10_17_20203/

記事では,KCGに入学して初めてゲーム制作について学び始めた学生による企画書についても紹介されています。これらの作品は,各種コンテストの企画部門で全国の学生の中からトップに選ばれたり,大手ゲームメディアから取材を受け掲載されたりしています。

また今回の記事では,KCGが入学時に推奨しているPCについて,MSIとの関係の強さ,卒業まで最新の開発環境に対応できる強みにも注目していただいています。今年は,大手ゲーム会社の主要なゲーム開発でも使用されているゲームエンジン「Unreal Engine 5」がリリースされ,求められるPCスペックは前エンジンの「Unreal Engine 4」よりも高くなりました。KCGの学生はハイスペックPCを持ち普段の授業で活用していることから,2021年にリリースされた早期アクセス版の「Unreal Engine 5」にもすぐに対応でき,最新機能を学びながらゲームを制作して,各種コンテストで良い結果を残すことができています。

KCGでは今後も最新の設備を使いながら業界から求められる人材を育成し,業界から注目をしていただける学校であり続けられるように教育活動を続けてまいります。

ゲームメーカーズの皆様,ありがとうございました。

京都府精華町の「SEIKAサブカルフェスタ2022」の出展・運営にKCGが協力しました

京都コンピュータ学院(KCG)は2022年11月20日,京都府精華町の「けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)」で開催されたサブカルチャーの祭典「SEIKAサブカルフェスタ2022」の出展およびイベント運営に協力しました。

SEIKAサブカルフェスタ2022は,展示ブース・イベントステージ・同人即売会から成るサブカルチャーイベントです。今回は精華町広報キャラクター「京町セイカ」をはじめ,全国各地の萌えキャラブースやセイカフェスの作品展示,ニコ生公式生放送も行われました。

KCGは今回,学生作品ブースを出展し,イベント会場内のアテンドやニコ生公式放送の放送アシスタントなどイベント運営に協力しました。

スタッフを担当した学生にとっては,会場の状況に応じたポジション変更など柔軟な対応力,チームへの貢献意識を持つことの大切さを学ぶ場となります。本学院は,このような経験ができる機会を重要視し,チームでの作品制作やグループワークで主体性を持って取り組める人材育成に引き続き取り組んでまいります。

SEIKAサブカルフェスタ2022ならびにKCGブースにご来場いただいた皆様,そして実行委員の皆様,誠にありがとうございました。

長谷川統括理事長が,「国際女性会議WAW!」(政府主催)で提言しました

京都コンピュータ学院(KCG)・京都情報大学院大学(KCGI)などで構成するKCGグループの長谷川亘統括理事長が,12月3日に東京で開催された政府主催「国際女性会議WAW!(WAW!2022)」に参加し,内外トップリーダーたちとの議論を展開しました。一般社団法人日本IT団体連盟(IT連盟)代表理事・筆頭副会長として招かれた長谷川統括理事長は,教育者でもある立場からわが国の教育制度などについて提言。会議はオンラインでライブ配信されたほか,全国の自治体が設けた視聴会場でも公開されました。

WAW!はWorld Assembly for Womenの略称。日本政府の最重要課題の一つであるジェンダー平等と女性のエンパワーメントを国内外で実現するための取り組みの一環として,2014年に初開催されました。世界の活躍するトップリーダーが参加して,さまざまな課題を議論し,その成果は国連文書に登録しています。第6回会議は2020年4月に開催予定でしたが,新型コロナウイルス感染拡大で延期となり,この日は2019年以来3年ぶりの開催となりました。

今回第6回会議のメインテーマは「WAW! for Mainstreaming Gender into a New Form of Capitalism 新しい資本主義に向けたジェンダー主流化」。岸田文雄首相の開会あいさつ,アイスランド共和国大統領と国連事務次長兼国連女性機関(UN Women)事務局長の基調講演などに続き,分科会・特別セッションで議論・意見交換しました。

長谷川統括理事長は,「分科会3:女性とデジタル・STEM教育」に登壇しました。STEM教育は,Science(科学),Technology(技術),Engineering(工学),Mathematics(数学)に力を入れることで,科学技術の発展に寄与できる人材を育てる教育システムを指します。

席上,長谷川統括理事長は「STEM分野の女性比率が伸びないのは,わが国の教育制度に大きな原因がある」と発言。「第一には,高等学校の進路指導部や担任による『女子は理工系に進学すると大変だ』という偏見に基づいた進路指導に大きな原因がある。第二には,受け入れ先の『大学』を含む『高等教育制度』に原因がある。私立大学は費用の掛かる理工系学部を開設・設置することがかなわず,高校卒業時点で数学が優秀でも,受け入れる大学側の収容定員が少ない」などと指摘しました。そのうえで「高等学校における文系出身の教諭たちに,理工系に生徒を進学させる施策を取る」「教育制度以外の面でも対策を考えていくことが必要である」ことを提言しました。

IT連盟は,2016年に発足した日本のIT関連企業約5000社,総従業員数約400万人で構成される60以上の団体が結集した日本最大級のIT関連団体の連合体で,設立に中心的な役割を果たした長谷川統括理事長が当初より代表理事・筆頭副会長を務めています。各団体の会員企業では,KCGグループが輩出した,女性を含む多くの卒業生・修了生が活躍しています。

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ANIA京都大会を盛大に開催~伝統文化の地から情報産業のあり方を考える

全国の情報産業関係者が集い,研鑽・交流を深めた第43回全情連大会・ANIA京都大会(京都市のホテルグランヴィア京都)
全国の情報産業関係者が集い,研鑽・交流を深めた第43回全情連大会・ANIA京都大会(京都市のホテルグランヴィア京都)

京都コンピュータ学院,京都情報大学院大学などKCGグループ内に事務局があり,長谷川 亘KCGグループ統括理事長が会長を務める一般社団法人 全国地域情報産業団体連合会(全情連,略称:ANIA)は2022年11月17日,第43回全情連大会 ANIA京都大会を京都市のホテルグランヴィア京都で開催しました。全国から大勢の会員や関係者が集い,研鑽と交流を図るとともに,ICT(情報通信技術)産業がわが国の経済発展に寄与しながら,京都の地から世界へ,そして未来へと情報発信していくことを誓い合いました。大会は,新型コロナウイルス感染症により,一昨年は中止,昨年はオンラインで講演会を実施しましたが,今回は,感染対策を十分に講じ,3年ぶりに対面形式での開催となりました。京都府認可・一般社団法人 京都府情報産業協会(略称:京情協 会長 長谷川 亘)がホスト役を務めました。

はじめに長谷川会長が,デジタル庁創設に関連して「社会・経済情勢が厳しい中,ICTの積極的な利活用は必ずや各種の問題解決につながることと確信しています。ANIAまたIT連盟(一般社団法人日本IT団体連盟:加盟約5,000社,社員数約400万人)は,会員間の交流や情報・意見交換を活発にしながら,デジタル社会の実現に向けて,可能な限り協力をさせていただく所存です」とあいさつ。続いて,来賓の経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課の大西啓仁室長,デジタル庁の吉田宏平統括参事官,一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会 白井克彦会長(早稲田大学元総長),門川大作京都市長(岡田憲和京都市副市長),公益財団法人京都高度技術研究所 西本清一理事長が祝辞を述べました。ANIAの優秀役職員の表彰もありました。

この後,株式会社スクウェア・エニックス AI部ジェネラルマネージャーの三宅陽一郎氏が「ゲームAIとスマートシティ=メタバース」と題して基調講演。最先端のIT事情を紹介し,出席者たちは熱心に聴き入りました。京都コンピュータ学院デジタルゲーム学系の学生も参加しました。続いて前デジタル大臣で衆議院議員の牧島かれん氏が「日本のデジタル政策について~デジタル大臣としての10か月を振り返り~」と題してビデオによる特別講演をし,「今後も国民の皆さんの暮らしが便利になるように,そしてデジタルという環境が楽しくフェアなものであり続けるようにデジタル化を進めていきたい」と力強く述べました。終了後には盛大に懇親会があり,冒頭,国立研究開発法人理化学研究所 情報統合本部基盤研究開発部門長でITコンソーシアム京都の美濃導彦会長が祝辞を述べました。参加者たちは和やかに親睦を深めていました。

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ヨコオタロウ氏による特別講義・作品指導会を開催

京都コンピュータ学院(KCG)は2022年11月13日,日本を代表するゲームクリエイターのヨコオタロウ氏をお招きし,ゲーム制作に関するセミナーおよび即興での企画書作成講座,学生作品の指導会を開催しました。

ヨコオタロウ氏(以下,ヨコオ氏)は,株式会社ナムコ,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントを経て,株式会社キャビアへ入社。デザイナーとして経験を積んだ後,「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズや『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』のディレクションを担当されています。株式会社キャビアを退社後に株式会社ブッコロを立ち上げ,2017年に『ニーア オートマタ』,2021年4月には『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』をリリース。近年は,スマートフォン向けアプリ『シノアリス』『ニーア リィンカーネーション』や,テーブルトークRPGやゲームブックをモチーフにして全てを「カード」で表現した「Voice Of Cards」シリーズ,漫画『君死ニタマフ事ナカレ』『吉野家兄弟』や舞台の原作などでも,幅広く活躍されています。

セミナーでは,「ゲームを『想像』する事」をテーマに,3Dアクションゲームを制作する際にはどこまで想像し,どのように対応していくべきであるのか,具体例を挙げながらご講演いただきました。
3Dアクションゲームにおいてプレイヤーが取れる行動は多くあり,宝箱やアイテムを探してダンジョンなどをくまなく歩きまわる人もいれば,探索はせずに真っすぐに出口やボスを目指す人もいるなど,プレイヤーの数だけ遊び方や歩くルートも異なりますので,それらを意識したゲームの作りや演出が重要となります。
例えば広い部屋の中央にボスがいて,ボスに近づくと,戦いの前にボスとプレイヤーが操作するキャラクターが正面同士で対峙する映像が流れる演出があるとします。ただし先述のとおり,部屋に入って中央のボスに正面から真っすぐ向かう人ばかりではなく,部屋を探索しつつボスの側面から接近する人が出る可能性もあります。そのようにボス戦への入り方が人によって異なる可能性がある作り方をしているのに正面から近づく前提の映像しか準備していないと,正面以外から接近したプレイヤーは自分の遊び方を否定されたように感じて冷めてしまうことがあるとのことでした。ヨコオ氏からは,そうならないように部屋の入り口に到達した段階で映像が流れるようにして準備している映像との不一致が発生しないようにするか,ボスへの近づき方がプレイヤーごとに異なっても問題が無いように映像の内容を考えるか,具体的な選択肢や映像演出方法を示しながら解説が行われました。その他にも仲間を失った直後など深刻な状況では,ミニゲームなど勝った際に喜びやガッツポーズなどのアニメーションや感情表現が発生するものを一時的にプレイできないように制限するところまで想像して制作することが,プレイヤーをゲームの世界に引き込むうえで重要であると強調されました。
続いて実施された即興での企画書作成講座では「関西」をテーマにした物語の企画書を作成。企画の中身を固めていくための手法や,企画書に掲載する文字数をページや項目ごとにあらかじめ決めておくといった普段の作成されている手順なども紹介され,受け取る相手がすぐに理解できる企画書を実現するためのアドバイスを分かりやすく説明していただきました。

質疑応答では,「ゲームにおける音楽・音の役割の大きさ」や「日々意識されていること」などの質問が出ました。ヨコオ氏からは,ゲームにおける音楽・音は重要でゲームを作っている人が作曲するかどうかで出来上がりに違いが出るケースがあること,未知のジャンルの音楽についてはしっかりと分かる人に必ずお願いをしていること,また日々意識していることでは,ユーザーである一般の方と同じ感性を保つことを大切しているなど,具体的な事例を挙げて回答していただきました。

最後にKCGの各学年の学生が制作した企画書やゲーム作品に対し,ヨコオ氏から講評をいただく作品指導会を実施。今回のセミナーや即興企画書作成の中で説明された内容を振り返りながら,ヨコオ氏にプレイしてもらい操作感やゲームの内容について具体的にどこが良く,どこに改善点があるのか,分かりやすく講評をいただきました。ヨコオ氏は「作品講評の場に作品を出したり,セミナーがあれば参加してしっかりと聴講したりするなどの前向きな取り組みが重要。自分自身の可能性を広げられるはずなのでこれからも継続してください」と,業界を志す学生らに向けてエールが送られました。

ヨコオタロウ様,貴重なお話をいただきありがとうございました。

伊藤博之KCGI教授がハイブリッド特別講義「初音ミクから学ぶデジタルコンテンツの可能性」

「初音ミクから学ぶデジタルコンテンツの可能性」と題したクリプトン・フューチャー・メディア代表取締役・伊藤博之KCGI教授の特別講義(2022年11月11日,KCG京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホール)
「初音ミクから学ぶデジタルコンテンツの可能性」と題したクリプトン・フューチャー・メディア代表取締役・伊藤博之KCGI教授の特別講義(2022年11月11日,KCG京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホール)

世界中で人気のボーカロイド(VOCALOID)「初音ミク」の生みの親で,クリプトン・フューチャー・メディア株式会社(本社札幌市,創立1995年)代表取締役の伊藤博之・京都情報大学院大学(KCGI)教授による特別講義が,2022年11月11日(金)実施されました。毎年恒例の本特別講義は,新型コロナウイルス感染予防のため前回,前々回とオンラインで行われましたが,今回は京都コンピュータ学院(KCG)京都駅前校・KCGI京都駅前サテライト6階大ホールで万全の感染対策を講じた対面とインターネットを通じたライブ配信のハイブリッド講義。学生たちはそれぞれ希望の場所で,コンテンツビジネス第一人者の話に聴き入りました。伊藤教授は「初音ミク」誕生の経緯や成長ぶり,音声技術・ライブ技術への取り組み,国内外での幅広い活躍について映像を交え説明。講義の最後には,質疑応答時間も設けられました。

「初音ミク」は2007年8月31日に誕生したバーチャルアイドルです。歌詞とメロディを入力すると音声合成で歌ってくれるソフトウェアであり,身長158センチ,体重42キロ,16歳の人気「キャラクター」です。国内外でライブコンサートが開催され,日本文化を世界に発信するクールジャパンの象徴的存在になっています。

伊藤教授は「初音ミクから学ぶデジタルコンテンツの可能性」と題した講義で,クリプトン社の事業を紹介したうえで音楽とテクノロジーの関係と歴史,コンピュータ・ミュージックについて解説しました。そして「バーチャル・インスツルメントは,コンピュータにインストールして楽器の音をシミュレーションするソフトウェアです。人間の歌声も『楽器』。ボーカロイドはヤマハが開発した歌声合成技術で,それを活用して当社が製品化したのが『初音ミク』です。それまで存在しなかったキャラクターを付ける試みをしました」と説明しました。

キャラクター化が奏功し,音楽だけでなく「初音ミク」のイラストやCG,コスプレなどを創作してインターネットに投稿する人たちが次々に現れ,創作の連鎖が世界中に広がりました。伊藤教授は「そうなると原著作物,二次的著作物の権利処理が煩雑になるという課題が起きます。当社は二次創作をなるべく円滑にすることに取り組みました」とし,権利処理のためライセンスを公開するとともに,コンテンツ投稿サイト「piapro(ピアプロ)」を開設して,創作が生まれやすい環境を整えた経緯とその仕組みを詳しく説明。「創作の連鎖が無断使用の連鎖ではなく,使ってくれてありがとうという感謝の気持ちの連鎖にしていくことが重要と思っています」と語りました。

「初音ミク」は誕生から15年が経ち,大勢のクリエイターによる二次創作・三次創作の結果,歌や音声にとどまらず,ダンスや動画,コスプレ,フィギュアなどへと表現形態は多様化しました。新開発技術の活用によって成長し,表現力,歌唱力もどんどん豊かになり,ファッションやオペラ,ゲーム,和太鼓,歌舞伎,テレビの人気アニメキャラクターとのコラボレーションによって,活動フィールドは広がる一方です。伊藤教授は「デジタルコンテンツは,たくさんの方が使えば使うほど価値が増えます」と,コラボレーションの重要性を指摘しました。

コロナ禍でも「初音ミク」は活躍中です。公演やイベント出演がめじろ押しで,2013年から毎年開催されている3DCGライブと創作の楽しさを体感できる企画展のイベントは,2022年は「初音ミク『マジカルミライ』10th Anniversary」として8月に大阪市,9月に千葉市で開催されました。2023年2月4日~5日には初めて札幌市でもライブが開催されます。中村獅童さんと共演する「超歌舞伎」は前年に続き9月に京都・南座で上演されたほか,8月に福岡・博多座,名古屋・御園座,8月から9月にかけて東京・新橋演舞場に,それぞれ初お目見えしました。ボーカロイドやボカロP,歌い手にスポットを当てた5月放送のNHK特別番組「夜光音楽スペシャル ボカロフェス2022」にも出演しました。海外版マジカルミライともいえる「MIKU EXPO」は,コロナで世界ツアーを見合わせ中ですが,2022年6月にはこれまでの公演の総集編を世界配信する「MIKU EXPO Rewind」が開催されました。商品展開も相次いでいて,初音ミク誕生15周年に当たる2022年はコラボグッズが続々登場。セイコーが「初音ミク×SEIKO 15thAnniversary ウオッチ」,ヤマハはモニタースピーカー・ギターアンプ・ボーカロイドキーボード用ケースの「初音ミク15周年記念モデル」を発売しました。セガプライズはゲームセンターのアミューズメント専用景品として「『初音ミク15thAnniversary』プライズ」を登場させました。

伊藤氏は,2013年4月にKCGI教授に就任しました。同年秋には国際的な活動と技術革新が認められ,藍綬褒章を受章しています。KCGIとKCGには相互に授業を聴講できる仕組みがあります。KCGIのコンテンツビジネス関連を学ぶ学生だけでなく,KCGのアート・デザイン学系,デジタルゲーム学系,コンピュータサイエンス学系情報処理科IT声優コースなどコンテンツ関連の学生たちも,伊藤教授の取り組みから多くを学ぶことができます。

KCGI,KCG,京都自動車専門学校のKCGグループは新型コロナウイルスの感染状況を総合的に判断し,2022年度秋学期は,授業・講義を原則としてハイブリッド形式(学生は教室またはオンラインのいずれでも受講が可能)とし,学校行事はサイバースペースを併用して実施しています。

伊藤教授は,バーチャルアイドル「初音ミク」誕生の経緯や成長ぶり,音声技術・ライブ技術への取り組み,国内外での幅広い活躍などについて映像を交え説明しました
伊藤教授は,バーチャルアイドル「初音ミク」誕生の経緯や成長ぶり,音声技術・ライブ技術への取り組み,国内外での幅広い活躍などについて映像を交え説明しました
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学生手作り「11月祭」開催,3年ぶりに対面も! 学生たちの笑いと熱気

京都コンピュータ学院(KCG)の有志学生による手作りの学校祭「11月祭」が,11月4,5の両日,KCG京都駅前校でハイブリッドイベント(対面とオンライン)として開かれました。新型コロナウイルスの感染拡大を受け一昨年は単独開催としては中止,昨年はオンラインのみの開催だったとあって,学び舎は学生たちの笑いと熱気に包まれました。

実行委員会が部活動やサークルと協力し合うなどして盛りだくさんのイベントを準備。KCGのマスコットキャラクターが参加者に挑戦状を投げ掛けるリアル連動型イベント「“怪盗きょこたん”を捕まえろ‼」や,eスポーツ部による『Pokémon UNITE』の公式大会,ゲーム大会,ロボット,Webサイト,ゲーム,アートなどの学生作品展示,利きコード選手権,教員によるマジックショー,フリーマーケットなど,いずれのブース・サイバースペースにも大きな輪が出来上がっていました。

11月祭の模様を写真で紹介します。

『Pokémon UNITE』の公式大会は5人1組で優勝を目指しました
『Pokémon UNITE』の公式大会は5人1組で優勝を目指しました
限定アイテムをゲットした『Pokémon UNITE』の公式大会の優勝チーム。「やったね!」とVサインです
限定アイテムをゲットした『Pokémon UNITE』の公式大会の優勝チーム。「やったね!」とVサインです
学生作品の各種展示もあり,洛北校の制御通信部(CINCS)は自律型ロボットのマイクロマウスを参加者に体験してもらいました
学生作品の各種展示もあり,洛北校の制御通信部(CINCS)は自律型ロボットのマイクロマウスを参加者に体験してもらいました
先生と学生が持ち寄ったプログラムのコードを確認し,どれが先生のコードでどれが学生のコードなのかを,参加者が推理したハイブリッドイベント「利きコード選手権」。KCGグループが大手IT企業とタイアップして活動する「未来環境ラボ」が主催しました
先生と学生が持ち寄ったプログラムのコードを確認し,どれが先生のコードでどれが学生のコードなのかを,参加者が推理したハイブリッドイベント「利きコード選手権」。KCGグループが大手IT企業とタイアップして活動する「未来環境ラボ」が主催しました
ハンドメイド製品や書籍,漫画,CD・DVD,雑貨などが廉価で販売された教員主催によるフリーマーケット。あっという間に売り切れてしまいました
ハンドメイド製品や書籍,漫画,CD・DVD,雑貨などが廉価で販売された教員主催によるフリーマーケット。あっという間に売り切れてしまいました
先生,今日はマジシャンに!参加者の皆さんも練習。その後はプログラミングや革靴など,先生の趣味の話で盛り上がりました
先生,今日はマジシャンに!参加者の皆さんも練習。その後はプログラミングや革靴など,先生の趣味の話で盛り上がりました

KCGIが創立19周年,竣工した新校舎で記念講演会,ジャズコンサートを開催

京都情報大学院大学(KCGI)の創立19周年記念講演会で講演するKCGI茨木俊秀学長=2022年8月に竣工した新校舎の大講義室
京都情報大学院大学(KCGI)の創立19周年記念講演会で講演するKCGI茨木俊秀学長=2022年8月に竣工した新校舎の大講義室

京都情報大学院大学(KCGI)は2022年11月1日(火)に創立19周年の記念日を迎え,創立記念講演会を今年8月に竣工したばかりの新校舎の大講義室で開催しました。講演会の模様はオンデマンド配信もされ,学生や教職員はめいめいの場所で19周年を祝うとともに,来たる20周年を前にさらなる発展を誓いました。その後,関係者をお招きしてジャズの新校舎竣工記念コンサートを開き,ITプロフェッショナルズを養成する真新しい学び舎をお披露目する機会にもしました。

茨木俊秀学長による記念講演では,「京都情報大学院大学の軌跡 -歴代学長の記憶から-」と題して,萩原宏初代学長,長谷川利治第二代学長の人柄や業績を紹介しながら,KCGI発展の軌跡について話しました。茨木学長は,2010年より第三代学長として務めています。

記念講演会と新校舎竣工記念コンサートの会場は1階と地下1階の2フロアにまたがる階段型の大講義室。授業・講義のほかにも講演会,コンサート,演劇や映画鑑賞など,多目的に利用することを考慮して,使用形態によって最適な音響となるように設計されています。ジャズコンサートには,独特の世界観を持つシンガーソングライターMayphy(メイフィー)を中心としたMayphy Quintetが出演。参加者は真新しいホールでの軽やかなジャズの演奏を楽しみました。コンサートに先立ち,長谷川亘KCGグループ統括理事長は式辞で「本学は,従来以上の高度な技術,幅広い知識と国際性を有したITプロフェッショナルズを養成することを通じて,高度情報化社会の実現と経済発展に貢献することを目指し,今日も教育体制やカリキュラムの充実度を高め続けています」とあいさつ。門川大作京都市長はビデオメッセージで,「京都情報大学院大学は,時代のニーズをしっかりと先取りするITの担い手を数多く育て,世界で活躍しています。これからも大きく発展を続けていくと確信しています」と祝辞を寄せました。

新校舎は地上4階地下1階建て。アクティブラーニングなど多様な学習形態に対応可能なハイフレックス仕様の教室,新しい発想の展開を促進させるイノベーションルーム,オンライン授業・ミーティングに対応する個人用ワークブース,IT関係を中心とした書籍を所蔵するライブラリー,200名が収容可能な大講義室の他,農業ITの実験スペースを備えた,本学の教育経験と理論に裏打ちされた先進的かつ画期的でグローバルな教育を展開する舞台となります。

KCGIは,1963年に創立した日本最初のコンピュータ教育機関である京都コンピュータ学院(KCG)のパイオニア・スピリットを受け継ぎ,日本最初のIT専門職大学院として2004年に開学しました。応用情報技術研究科 ウェブビジネス技術専攻を置き,修了するとIT応用分野の最高学位である情報技術修士(専門職)が授与されます。専門分野として▽人工知能 ▽データサイエンス ▽ウェブシステム開発 ▽ネットワーク管理 ▽グローバル・アントレプレナーシップ ▽ERP ▽ITマンガ・アニメ ▽観光IT―を,産業科目群として▽フィンテック ▽農業 ▽海洋 ▽医療・健康 ▽コンテンツマーケティング ▽教育―を設置し,学生が集中して効率よく学修できるよう設計しています。入学定員は,開学当初の80名(総定員160名)から,600名(同1200名)に増員されています。ITと経営,それにコンテンツに関する知識と技術を持った優秀な人材を,国内やアジアをはじめとする世界のIT業界に送り出しています。

新校舎竣工記念コンサートの式辞で,より一層のITプロフェッショナルズ養成を誓う長谷川亘KCGグループ統括理事長
新校舎竣工記念コンサートの式辞で,より一層のITプロフェッショナルズ養成を誓う長谷川亘KCGグループ統括理事長
参加者らが軽やかなジャズの演奏を楽しんだ新校舎竣工記念コンサート。会場の大講義室は授業・講義のほかにも講演会,コンサート,演劇や映画鑑賞など使用形態によって最適な音響となるように設計されています
参加者らが軽やかなジャズの演奏を楽しんだ新校舎竣工記念コンサート。会場の大講義室は授業・講義のほかにも講演会,コンサート,演劇や映画鑑賞など使用形態によって最適な音響となるように設計されています

KCG・KCGIの2022年度秋学期入学式をサイバースペースで挙行

動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長
動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長

京都コンピュータ学院(KCG),京都日本語研修センター(KJLTC)と京都情報大学院大学(KCGI)の2022年度秋学期入学式が9月30日(金),サイバースペースで挙行されました。新型コロナウイルス感染予防のため,学内大ホールでの開催を見合わせ,長谷川亘KCGグループ統括理事長と茨木俊秀KCGI学長が,オンライン配信動画を通じ式辞を述べ,新入生を歓迎・激励しました。コロナ禍が長引き社会のデジタル化が一段と強く求められる中,IT(情報技術)の専門知識と高度技術の修得,将来の夢実現への決意を胸にした若者たちが,5万人以上の卒業生・修了生を擁するKCGファミリーの一員として新たな学業生活をスタートさせました。みなさん,ご入学おめでとうございます。

KCGグループは新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まった2020年春から,入学式,学位授与式・卒業式をサイバースペースで挙行しています。

日本最初のコンピュータ教育機関として創立されてから59年となるKCGグループの沿革を紹介するビデオを視聴した後,長谷川統括理事長が式辞を述べました。統括理事長は新型コロナウイルス感染症の拡大防止と新入生・ご家族はじめ関係者の健康・安全を考慮して入学式をサイバースペースで挙行することを説明。そして「インターネットの普及に伴い,人類社会ではサイバースペースが発展してきました。みなさんにはぜひ,ITを存分に学ぶことによって,リアルスペースとサイバースペースを自由に往来できる能力を持った,時代の最先端をいく学生になっていただきたい」と求めました。また,KCGの教育理念,パイオニア精神やチャレンジ精神で貫かれた歴史と実績を紹介し,「KCGグループは,旧来からの学校の既成概念にとらわれることなく,常に時代の最先端を意識しながら,新しい試みに取り組んでまいりました。みなさんは,本学で学ぶことを選択し決意されたことに誇りを持って,将来を見据えながら学生生活を有意義に過ごしていただきたい。在学中に,生涯の宝となるような友達をできるだけたくさん作ってください。励まし合いながら十分に研鑽を積み,輝かしい未来を切り拓いていかれることを願っています」と期待を述べました。

茨木学長は式辞で,「DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉に代表されるように,社会全体のデジタル化が強力に進められています。しかし,そのために必要な人材は,数十万人規模で不足していると言われています。デジタル化に必要な人材とは,プログラムができるといった狭い意味だけではなく,ICT(情報通信技術)とはどのようなものかを理解したうえで,新しい応用分野に適用することができるような人材です」と指摘。そのうえで「本学に入学されたみなさんはICTの基本的な知識を系統的に学びますが,それに加えて,ご自分が選択した領域については,基礎から先端まで詳細な知識を獲得することができます。さらに意欲があれば,選択した分野に限定されずに,関連する広い分野についての知識を得ることも容易です。ぜひ積極的かつどん欲に,本学で学習するという貴重な機会を活かして下さい」と激励しました。

続いて,新入生を代表してKCGIに入学した大石さんが,「ICTの発達に伴い高度情報社会となった現代において,誰もが必要な情報を有効に活用できる,豊かで安全・快適な社会をつくり出すことが,私たちが志す情報技術者の使命だと考えます。理想の情報化社会の実現に貢献するため,ニーズに応え,時代を担える技術者となることを目指して,日々成長できるよう,努力します」と力を込め宣誓しました。

動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長
動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長

◇ ◇ ◇

KCGグループは,学生および教職員の生命・健康を守ることを第一に考え,授業や学校行事をサイバースペースで実施するなど, 新型コロナウイルス感染拡大防止のため最大限の取り組みを続けています。

新型コロナウイルス感染予防のためのKCGグループの対応

https://www.kcg.ac.jp/news/2021/04/47642/
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