KCGグループ2020年度学位授与式・卒業式をサイバースペースで挙行しました

動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長
動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長

京都情報大学院大学(KCGI)と京都コンピュータ学院(KCG),京都自動車専門学校(KCGM)の2020年度学位授与式・卒業式が2021年3月20日(土),サイバースペースで挙行されました。新型コロナウイルス感染予防のため,学内大ホールでの開催を見合わせ,長谷川亘KCGグループ統括理事長と茨木俊秀KCGI学長が,動画配信を通じた式辞で一人ひとりにお祝いと励ましの言葉を贈りました。式典に続く祝賀会もオンラインで開催されました。先行き不透明な社会情勢にあっても,確かなIT・自動車整備の知識と技術,社会人となる高い資質を身につけた修了生・卒業生たちは,自信と希望に胸を膨らませ巣立ちました。みなさん,誠におめでとうございます。これからのご活躍を心からお祈りいたします。

サイバースペースを使った学位授与式・卒業式は,2020年の3月と9月に続き3度目です。式典にはZoomミーティングを使用。また随所に最新システムが活用され,ITの最先端教育機関ならではのセレモニーとなりました。

式辞で長谷川統括理事長は,なお続く新型コロナウイルス感染症の拡大防止と,修了生・卒業生や関係者の健康・安全を考慮し,式典をサイバースペースで挙行したことを説明。そして「みなさんは本学において,社会の軸となり人々の助けとなるITに関連するさまざまな知識・技術を修得されました。みなさんが学んだこと,経験したことのすべては,これからの人生で苦難に立ち向かいながら未来を切り拓くための,確かな指針になることでしょう。IT分野は今後も目まぐるしく進歩すると思いますが,みなさんであれば進化に即応し,常に時代の最先端を走り続けることができると信じています」と激励。そして「みなさんは5万人以上の卒業生・修了生による人的ネットワーク,いわば『KCGファミリー』の一員でもあります。今後社会がどのように変化しようとも,卒業生・修了生同士の横のつながりのみならず,先輩・後輩の縦のつながりも大切にして,互いに協力し,助け合いながら,人生をより豊かなものにしていただきたいと願っています」と期待を述べました。

茨木学長は,「この1年間, 教育機関ではオンライン授業, 企業ではリモートワークの経験を通してデジタル化が進み, 問題点と共に利点も広く認識されました。アフターコロナの社会では, DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉に代表される変革が, 確実に進行するでしょう。そこで活躍するにはICTの知識が不可欠です。みなさんは本学で,アフターコロナの時代のカギとなる, デジタル技術およびネットワーク技術を学んでこられました。本学で獲得した知識は, 卒業後の活動において大変有力な武器になることは間違いありません」と指摘。そのうえで「時代が変化するときには,大きなチャンスが生まれると言われています。ICTの世界は大変変化が速いですから, 本学で得た知識のみに安住しないで, 常に新しい知識を吸収するという態度を忘れず, ご自分をアップデートすることです。チャンスに積極的にチャレンジし,成功を勝ち取ることができるよう, 心から願っています」とさらなる成長を求めました。

修了生・卒業生を代表してKCG情報科学科の澤田さんが「私たち卒業生は,本学で学んだことや経験を糧に,今日からそれぞれの夢と目標に向かって歩んでゆきます。本学のパイオニアスピリットを忘れずに,より豊かな社会を構築できるよう努力と成長をしてゆく所存です。本学で学んだ時間を人生の財産として持ち続けたいと思います」と卒業の辞を述べました。

式典では,優れた学業・研究成果を残し最優秀賞と優秀賞に選ばれた修了生・卒業生が発表されました。それぞれ表彰状と記念品が贈られます。KCGI修了生に授与される「情報技術修士(専門職)」の学位記,KCGおよびKCGM卒業生への卒業証書・称号授与書などは後日郵送,希望者には個別に手渡されます。

式典後はオンラインで祝賀会が催されました。修了生・卒業生たちは教職員と共に,それぞれの場所から「祝賀会場」に参加し,関係企業様などから寄せられた卒業プレゼント品の抽選会で笑顔をはじけさせました。Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って少人数に分かれた会場では,グループごとに思い出話に花を咲かせ,今後の夢を語り合いました。KCGI教授がこの日のために開発した「バーチャルガウン撮影システム」を利用し,修了生が画面上でアカデミックガウン姿となる写真撮影会も行われました。

動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長
動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長

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KCGグループは新型コロナウイルス感染症対策として,授業などの学校業務をサイバースペースに移転しています。2020年度秋学期の授業は,KCGI,KCGはeラーニング(インターネットにより自宅から受講できるシステム)形式で行うとともに,対面とオンラインのどちらでも受講できるハイブリッド型の授業も順次導入し,対面での受講を希望する学生の要望にも応えています。課題制作等については,予約制で実習機器を使用できるようにしたり,備品等の貸し出しを行うなど,学生の学修機会を確保しています。また,学習上の不安を解消できるよう,「オンライン」または「要望に応じて対面」で個別の質問や面談にも応じる体制を整えています。以上の措置は,校舎への入館者数,教室内の人数を制限し,学生同士の十分な距離を確保したうえで,館内の消毒の徹底,一部ラウンジ等へのパーテーションの設置,校舎入口への検温用サーマルカメラの設置,マスクの着用および入館時の手指の消毒の徹底等,感染予防対策を十分に講じて実施しています。KCGMは実習を伴う授業も多いため,学生の技術修得の進捗に支障をきたさないよう,感染予防対策を十分に講じたうえで,対面授業を行っています。

すべての学生に対しては,密閉・密集・密接の「3密」が重なる状況を避けるよう,強く求めています。感染予防に関する情報,体調不良の際の相談窓口について周知し,不安なことがあればメール等で各校の事務室に相談するように案内しています。就職指導等各種の学生指導,行事についても,学生に対するサービス維持に配慮し,サイバースペースを活用しながら,対面とオンライン対応を併用しています。

学内の事務作業も一部の例外を除いてサイバースペースで実施し,教職員は原則テレワークとなっています。こうした措置は,感染状況や政府発表など動向を注視しながら2021年度も継続する予定です。

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「KCG AWARDS 2021-学生作品発表会-」を開催しました。

京都コンピュータ学院(KCG)の学生がプロジェクト演習などで開発,制作した作品を発表する「KCG AWARDS 2021-学生作品発表会-」が2021年2月21日(日),新型コロナウイルス感染予防の観点からオンラインによるライブ配信で開かれ,6グループ・個人がプレゼンテーション形式で成果を披露した結果,ゲーム学科の豊田さん,一井さん,早稲田さん,宮下さん,ゲーム開発学科の嶋田さん,井守さんの箱庭パズルアドベンチャーゲーム「音庭のエイン~魔法仕掛けの調律師~」が最優秀賞に選ばれました。審査はIT関連企業の関係者5名が務め,そのうち汎用ゲームサーバのクラウドサービスを開発者向けに提供するGame Server Services株式会社を設立した丹羽一智さん(代表取締役CEO)と,アマゾンウェブサービスジャパン株式会社の前田駿介さんはKCGの卒業生です。

KCGは2月4,5日に,学生たちがこれまでの学習・研究成果の集大成として作品を仕上げ,プレゼンテーション形式で発表する「プロジェクト演習発表会」をオンラインで開催し,その中から優秀賞に選ばれた6作品をこの日,あらためて発表しました。ゲストとして,グループ校の京都情報大学院大学(KCGI)の学生によるマスタープロジェクトの優秀作品の発表もありました。

審査員は,富士通株式会社 京都支社長の尾﨑雄一郎さん,国立情報学研究所客員教授で日本電気株式会社(NEC)中央研究所主席技術主幹の中村祐一さん,日本ユニシス株式会社 総合技術研究所二〇四六室長の三浦仁さんと,丹羽さん,前田さんに担当していただきました。審査員のみなさんは,それぞれの作品について細かく講評をしていただき,学生たちには今後制作活動を続けるうえで,大きな励みになりました。

審査員のうち丹羽さんは2006年にKCGメディア情報学科ゲーム開発コース(当時)を卒業後,株式会社セガに入社し,携帯電話向けのゲーム開発やサーバ開発業務に従事。その後,任天堂株式会社でゲーム機本体のOS・SDKの設計・開発,ゲームサーバの設計・開発・運用業務を手掛けられました。約10年におよぶゲーム開発・大規模ゲームサーバ開発の経験を活かし,2016年に汎用ゲームサーバのクラウドサービスを開発者向けに提供するGame Server Servicesを設立されました。

前田さんは2016年にKCG情報科学科を卒業後,ヤフー株式会社に入社,セキュリティプラットフォームの開発や社内認証システムの開発を手掛けられました。現在は,アマゾンウェブサービスジャパンで,開発者向けのオフィシャルトレーニングの提供に従事されています。2016年の「KCG AWARDS」では最優秀賞に輝いています。

詳しい内容は,「KCG AWARDS 2021-学生作品発表会-」ページに掲載しています。どうぞご覧ください。

KCG AWARDS 2021-学生作品発表会-
https://www.kcg.ac.jp/event/awards2021.html

RITとコラボし,「グローバルゲームジャム」が開催されました

KCG学生がデザインした美麗なヴィジュアルのアクションゲーム(スタート画面)
KCG学生がデザインした美麗なヴィジュアルのアクションゲーム(スタート画面)

毎年,全世界で同じ日に同じテーマで開かれる世界最大のゲーム開発ハッカソン「Global Game Jam(GGJ)」が2021年1月27日(水)~31日(日),世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受け,2009年の初開催以来,初めてオンラインで実施され,京都コンピュータ学院(KCG)デジタルゲーム学系から30名の学生が,提携校の米国ロチェスター工科大学(RIT)と合同参加の形で,オンライン上でゲーム開発のコラボレーションを行いました。

2月3日(水)には,KCGとRITのGGJ参加についての両校の総括として,日米をつないだオンラインミーティング上で,KCGとRITの学生混合9グループが,それぞれの力作ゲームについてプレゼンテーションする最終発表会が開かれました。発表会には,ソニーで長年,PlayStationソフトの開発に携わってきたヴァーノン・ハーマン氏と,米国Blizzard・RiotGames両社で活躍してきたベテランのフリーゲームデザイナー,アレックス・ブラズィー氏がゲストパネリストとして参加し,学生らは世界的に著名なクリエイターである両氏から直接,ゲーム制作に関する貴重なアドバイスを受ける機会に恵まれました。

今年のGGJの開発テーマは「Lost & Found」で,両校の学生で構成された各グループからは,プレイヤーがボスと戦って負けたら,それまでにキャラクターが倒してきた敵から「魂」を回収して復活できるアクションゲームや,プレイヤーが架空の医師となり,患者の嫌な記憶を巧みに取り除いて高評価を狙うパズルゲームなど,ユニークな発表が相次ぎました。中でも,「In Search of Light」と名付けられた謎解き型ホラーゲームは,そのハイクオリティな3Dヴィジュアルと,AIで動くモンスターから逃げつつ施設から脱出するという野心的なコンセプトに対し,業界の第一線で世界的に活躍してきたゲストパネリストらから,「すごく怖い」「最新の技術も導入したいい試み」など,高評価の声が上がりました。また,プレイヤーが明るい画面と暗い画面をうまく切り替えると,それぞれ異なる足場やアイテムが現れ,各ステージをクリアすることができるギミックパズルアクションゲーム「MONOCHROME SHIFT」について,ゲストパネリストらは「シンプルなゲームだがコンセプトがはっきりしており,アイデアが実現できていて良かった」と称賛しました。

同ゲームを制作したKCG学生の弘田さん(ゲーム学科)の「言語の壁や時間的制約から制作チーム内に意見のすれ違いがあるとき,実際の現場ではどのように切り抜けているか?」という質問に対し,ブラズィー氏は「しっかり時間をかけてコミュニケーションが取れない場合は,リーダーの指示は絶対とする『コマンド&コントロール』体制や,最近業界で人気のある,リーダーは目標だけ提示してメンバーが自由に実現していくスタイルが有効だが,どちらが正解・不正解ということはなく臨機応変に開発している」と丁寧に答えていました。

今回のGGJには,104カ国から約2万8千名のゲームクリエイターが世界中で585のバーチャル会場に集い,6千点を超えるタイトルの開発が同時に進行する大盛況ぶりでした。学生の指導にあたったデジタルゲーム学系主任の髙橋功先生は,「遠く離れた日米の学生は,ゲーム特化型チャットアプリ『Discord』を通じ画面共有しつつ,ボイス機能で日ごろ,慣れない英語や日本語でお互い懸命にコミュニケーションを取り,一緒になって作業に打ち込んだ。また,時差の関係で直接話せないときは,チャットでログを残して互いに状況を伝え合いながら開発を進めていた。そんな制約もある中,短期間でこんなにゲームが制作できるなんてすごい,と率直に驚いた。来年は私もぜひ,一緒に作る側の立場で参加したい」と語っていました。

RITは1829年,米国ニューヨーク州ロチェスター市の郊外に創立された工学系の名門大学です。世界でいち早く1991年にIT学科を設置したことで知られ,特にCG・ゲーム・IT分野の教育,実績は全米トップクラスの評価を得ています。KCGは1996年に同校と姉妹校提携を結び,学部編入が可能な留学プログラムを展開しているほか,情報処理科に4年制大学卒業者を対象にしたRIT大学院修士課程留学コースを設けるなど,長年,活発な交流を続けています。

謎解き型ホラーゲーム「In Search of Light」(プレイ中画面)
謎解き型ホラーゲーム「In Search of Light」(プレイ中画面)
開発と発表をやりとげたKCGの学生と教員で記念撮影
開発と発表をやりとげたKCGの学生と教員で記念撮影

新型コロナウイルス感染症予防のためのKCGグループの対応

政府は,首都圏の1都3県に加え,2021年1月13日に,京都府を含む7府県に対し新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令しました。発令に伴い,京都情報大学院大学,京都コンピュータ学院,京都自動車専門学校のKCGグループは,学生及び教職員の罹患を防ぐために,従前より実施しておりました感染対策をさらに徹底し,対応してまいります。なお,KCGグループでは,2020年1月31日付で新型コロナウイルス対策本部を設置し,感染防止に努めております。

私共は新型コロナウイルス感染症への緊急対策として,2020年3月より授業などの学校業務をサイバースペースに移転してきました。2020年度春学期の授業については,4月の開講時より,京都情報大学院大学,京都コンピュータ学院はeラーニング(インターネットにより自宅から受講できるシステム)形式にて行い,6月16日(火)以降は,一部の科目について,十分な対策を講じたうえで対面授業を実施しています。2020年度秋学期は,eラーニング形式の授業を継続するとともに,対面とオンラインのどちらでも受講できるハイブリッド型の授業も順次導入し,対面での受講を希望する学生の要望にも応えるようにしています。課題制作等については,予約制で実習機器を使用できるようにしたり,備品等の貸し出しを行うなど,学生の学修機会を確保するようにしています。また,学習上の不安を解消できるよう,「オンライン」または「要望に応じて対面」で個別の質問や面談にも応じるよう体制を整えています。以上の措置は,校舎への入館者数,教室内の人数を制限し,学生同士が十分な距離を確保できるようにした上で,館内の消毒の徹底,一部ラウンジ等へのパーテーションの設置,校舎入口への検温用サーマルカメラの設置,マスクの着用および入館時の手指の消毒の徹底等,感染予防対策を十分に講じて実施しています。京都自動車専門学校は,5月末まではeラーニング等を活用して授業を行ってきましたが,実習が伴う授業も多いため,学生の技術修得の進捗に支障をきたさないよう,感染予防対策を十分に講じた上で,対面授業を6月初旬より実施しています。

すべての学生に対しては,密閉・密集・密接の「3密」が重なる状況を避けるよう,強く要請しています。特に,多人数での会食を控えるように注意喚起を行っています。感染予防に関する情報,体調不良の際の相談窓口について周知し,不安なことがあればメール等で各校の事務室に相談するように案内しています。就職指導等各種の学生指導,行事についても,学生に対するサービス維持に配慮し,サイバースペースを活用しながら,オンラインと対面を併用して実施していきます。教職員のテレワークも可能な範囲で継続するとともに,徹底した感染予防に努めています。

今回の措置の期間は,感染状況や政府発表など動向を注視して判断することにしています。また,状況により措置内容を変更する場合があります。

外部の方のご来校は,極力お控えいただき,面会が必要な場合も,原則としてオンラインでの対応とさせていただきます。ご来校をお考えの際には,事前にメール等でご連絡をいただけますようお願いいたします。なお,電話や窓口での対応の一部停止や対応時間の短縮をさせていただいておりますので,ご了承ください。

感染防止のために国を挙げての取り組みが続いております。私共KCGグループは,引き続き感染防止に向け最大限の取り組みを継続いたします。

(1月13日更新)

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