KCGIの創立18周年記念式典をオンライン開催

京都情報大学院大学(KCGI)の創立18周年記念式典で記念講演するKCGI副学長,高等教育・学習革新センター長の土持ゲーリー法一教授(画面右上部)
京都情報大学院大学(KCGI)の創立18周年記念式典で記念講演するKCGI副学長,高等教育・学習革新センター長の土持ゲーリー法一教授(画面右上部)

京都情報大学院大学(KCGI)は2021年11月1日(月)に創立18周年の記念日を迎え,創立記念式典をオンライン開催しました。新型コロナウイルス感染予防のため,インターネットを通じて式の模様を配信し,学生と教職員はめいめいの場所で18周年を祝うとともに,さらなる発展を誓いました。茨木俊秀KCGI学長は式辞で「KCGIは札幌サテライトと東京サテライトを開設するなど順調に発展を続け,近年は世界中から入学者を迎えグローバルな大学院としての地位を築きつつあります。学生数の増加に対応するため,現在,百万遍本校の隣接地に新校舎の建築を進めています。完成は来年8月を予定しています」と,KCGIの現状と展望を述べました。

続いてKCGI副学長,高等教育・学習革新センター長の土持ゲーリー法一教授が「オンライン授業における心得『アクティブラーニングのススメ』」と題して記念講演を行いました。土持教授は,米・カリフォルニア州立大学で学部および修士課程修了後,コロンビア大学教育大学院の修士課程および博士課程を修了,東京大学の教育学博士でもあります。弘前大学および帝京大学の教授,カナダ・ビクトリア大学や米・南フロリダ大学,名古屋大学の客員教授などを務めてきました。教育学の権威で,KCGIでは新しい教育法であるアクティブラーニング(教員による一方向的な講義形式の教育と異なる,学習者の能動的な参加を取り入れた教授・学習法)を根付かせるべく,精力的に活動しています。

土持教授は講演で,まず「新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン授業が始まったことで『授業とは何か』が問われるようになりました。これまで教員が教壇で講義したり板書したりして,これを学生が学ぶという一方的な授業スタイルでしたが,これがコロナ禍で一転しました」と指摘。そのうえで「オンライン授業を受けるに当たっての重要な心構えは『自律的学習者』になることです。『自律的学習者』とは自ら主体的に学ぶ学習者のこと」と話し,主体的に学ぶアクティブラーニングについてディスカッションや授業時間外の学習など多くの種類があることなどを詳しく説明,「学校では『考えて』学ぶことがアクティブラーニングであるとの認識が必要」としました。そして「新型コロナウイルス感染症の影響により仕方なくオンライン授業になっていますが,オンラインでなければできない学び方もあるということを分かっていただけると思います」「オンライン授業が『自律的学習者』を育てる良い機会だとの認識・適応が学生に求められます」と講演を締めくくりました。

KCGIは,1963年5月1日に創立した日本最初のコンピュータ教育機関である京都コンピュータ学院(KCG)のパイオニア・スピリットを受け継ぎ,日本最初のIT専門職大学院として開学しました。応用情報技術研究科 ウェブビジネス技術専攻を置き,修了するとIT応用分野の最高学位である情報技術修士(専門職)が授与されます。専門分野科目群として▽ERP ▽ビジネスデータアナリティクス ▽グローバル・アントレプレナーシップ ▽ウェブシステム開発 ▽ネットワーク管理 ▽ITマンガ・アニメ ▽観光IT▽人工知能―を,産業科目群として▽フィンテック ▽農業 ▽海洋 ▽医療・健康 ▽コンテンツマーケティング ▽教育―を設置し,学生が集中して効率よく学修できるよう設計しています。入学定員は,開学当初の80名(総定員160名)から,600名(同1200名)に増員されています。ITと経営,それにコンテンツに関する知識と技術を持った優秀な人材を,国内やアジアをはじめとする世界のIT業界に送り出しています。

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KCG・京都すばる高校一貫教育事業を文科省が採択,未来のIT中核人材育成へ

京都コンピュータ学院(KCG)が京都府立京都すばる高等学校(京都市伏見区,貴島良介校長)と連携して一貫教育することによりIT人材を育成するプログラム「専門学校・高等学校連携による中核的IT専門職人材の加速型育成プログラムの開発・実証」が2021年10月25日,文部科学省の本年度「専修学校による地域産業中核的人材養成事業」に採択されました。デジタル技術の進歩によりビジネスや産業構造が変革する中にありながら,わが国においてはIT人材,とりわけ専門知識に精通し技術部門と経営部門両面をビジネスとしてとらえることができる中核人材の不足が深刻化しています。そのような中,職業系専門学科がある高等学校と専修学校が連携し,効率化された一貫カリキュラムを開発,実施することで技術系分野の教育を加速させ,5年間でIT中核人材を育成するのが狙いです。一貫カリキュラムは京都すばる高等学校 情報科学科の2022年4月入学生から適用することにしています。

事業を進めるにあたり,KCG京都駅前校,京都すばる高等学校,京都府教育庁指導部高校教育課,ITサービス大手の日本ユニシス株式会社,一般社団法人京都府情報産業協会からなる「産官学連携コンソーシアム」を設置。教育展開と並行して,産官学連携コンソーシアム会議を3カ月に1度開き,プログラムの進捗を確認するほか,多方面からの意見・提言を受けることにしています。さらに,生徒・学生向けのIT関連講演会や現役技術者との懇談会の場を設ける計画です。

KCGは,高校在学中に学習した技術系科目の多くが進学先の専修学校においても基礎的な科目としてカリキュラムに含まれているため,これらの科目を重複して履修しているケースが起きていることに着目。京都すばる高等学校 情報科学科のカリキュラムとKCGの3年課程コンピュータサイエンス学系のカリキュラムを比較した結果,前者において3年間学習した専門科目は,後者のカリキュラムのほぼ1年分の学習内容に相当することが分かりました。すなわち,両者の学習課程を連結した一貫カリキュラムを実施した場合,KCGの3年課程の学習内容を2年間で修了できることになります。これにより大学教育による技術修得の場合に比べて,2年程度の短縮が実現でき,本プログラムの学生にとっては,1年間の時間節約,1年間のコスト(学費,生活費など)節減が可能になります。

経済産業省は,2030年にIT人材45万人が不足すると試算(中位シナリオ:IT人材需給に関する調査 概要 ~2019年4月)。IT人材の不足は,わが国がDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みを遅らせている一つの要因になっているとの指摘もあります。また,総務省の調査では,少子高齢化を背景に,15〜65歳未満の生産年齢人口が1995年の8,716万人をピークに減少し,2030年には6,773万人,2040年には5,787万人になるとされています。人口の減少を補い,国力を維持・向上するためにもIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能),ビッグデータなどのデジタル技術の進化に合わせたDXの推進は不可欠であるといえます。

KCGと京都すばる高等学校は,このプログラム展開を広く周知し,一貫教育の適用初年度に当たる京都すばる高等学校 情報科学科の2022年4月入学生を募集していきます。

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スパコン「京」のパネルやシステムボードをKCG資料館に寄贈

神戸市中央区の理化学研究所 計算科学研究センターに設置されていたスーパーコンピュータ「京」。KCG資料館にパネルとシステムボードが寄贈されることになった(同研究所提供)
神戸市中央区の理化学研究所 計算科学研究センターに設置されていたスーパーコンピュータ「京」。KCG資料館にパネルとシステムボードが寄贈されることになった(同研究所提供)

京都コンピュータ学院(KCG)が1963年の創立以来使用してきた機器を保存・展示している「KCG資料館」に,国立研究開発法人 理化学研究所(松本紘理事長)が神戸市中央区の計算科学研究センターに設置・運用していたスーパーコンピュータ「京(けい)」のパネルとシステムボード,同センターの最寄駅にあたる神戸新交通ポートアイランド線「京コンピュータ前駅」の銘板が寄贈されることになりました。2021年10月内にもそれらが届く予定で,KCGでは速やかに保存,展示方法を検討することにしています。「京」は計算速度の性能ランキングで世界一位を獲得するなど広くさまざまな分野で活躍した後,2019年8月30日にシャットダウンしてその役目を終え,「富岳」に後進を譲りましたが,コンピュータ関連の貴重な機器を多数有する国内屈指の施設と評価されるKCG資料館に関連品が保存,展示されることで,これまでの偉業が長く後世に受け継がれることになります。

「京」は文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画のもと,スーパーコンピュータ世界最速の座を目指し理化学研究所と富士通株式会社が共同で開発を進め2012年6月に完成,同年9月より共用を開始しました。開発費用は約1100億円の国費が投じられたといいます。1秒間に1京(京は1兆の1万倍)回もの計算をこなすことができるのが名前の由来です。処理能力においては常に世界のトップレベルにあり他国と競い合いました。延べ1万人以上の研究者が医療,ものづくり,防災・減災,宇宙といった幅広い分野で研究開発に活用し,大学など研究機関のほか,200社以上の企業が利用,新素材や自動車・航空機の開発,創薬などに生かされました。「京コンピュータ前駅」は「京」の設置を控えた2011年7月にその駅名となり,親しまれてきました(2021年6月,「京」引退に伴い「計算科学センター駅」に改称)。

KCG資料館に寄贈される「京」のパネルはガラス製でえんじ色の背景に白で「京」のロゴがあしらわれ,幅80センチ,高さ229.5センチで重さ約70キロ,システムボードは4枚のCPUとメモリ,CPUを冷やすため冷水が流れる銅のパイプなどからなりおよそ60センチ四方,重さは約14キロです。寄贈先は理化学研究所が公募し,KCG資料館が選ばれました。「京コンピュータ前駅」の銘板は,神戸新交通ポートアイランド線を運営する神戸市から寄贈を受けます。

KCG資料館は「貴重な機器を多数保存している国内屈指の施設」との理由で,一般社団法人 情報処理学会より2009年に「分散コンピュータ博物館」の全国第一号認定を受けました。これまでに7機種が「情報処理技術遺産」に認定され,KCG京都駅前校で展示,公開しています。世界に日本の技術の高さを知らしめた「京」,それを象徴する存在だった「京コンピュータ前駅」,いずれも本学院と名前が近いことも合わせ,これらの関連品の展示はKCG資料館の新たな目玉となるとともに,コンピュータ博物館としての存在意義を一層,高めそうです。

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KCG「デジタルの日」記念講演会を開催しました

KCG「デジタルの日」記念講演会で話される一般社団法人情報処理学会歴史特別委員会委員長・発田弘様(画面右上部)
KCG「デジタルの日」記念講演会で話される一般社団法人情報処理学会歴史特別委員会委員長・発田弘様(画面右上部)

京都コンピュータ学院(KCG)・京都情報大学院大学(KCGI)・京都自動車専門学校(KCGM)を中心とするKCGグループは,新設された「デジタルの日」(10月10日〜11日)の趣旨に賛同し,初日となる2021年10月10日,グループ主催による記念講演会をオンライン開催しました。共催する一般社団法人情報処理学会(徳田英幸会長)の歴史特別委員会委員長・発田弘様が「日本のコンピュータ発展の歴史をひもとく」と題して,KCGが1963年の創立以来使用してきた機器を保存・展示しているKCG資料館の史料を紹介しつつ,わが国のコンピュータ発展の歴史について解説されました。KCG資料館は「貴重な機器を多数保存している国内屈指の施設」との理由で,同学会より2009年に「分散コンピュータ博物館」の全国第一号認定を受けました。これまでに7機種が「情報処理技術遺産」に認定され,KCG京都駅前校で展示,公開しています。

「デジタルの日」は,デジタルについて定期的に振り返り,体験し,見直すための機会として,デジタル庁が発足した今年,新設されました。「誰一人取り残さない,人に優しいデジタル化」を実現するために,産官学と個人が連携し,国民全体のための祝祭を目指しています。デジタル技術が「0」と「1」で処理されることにちなんで選ばれた10月10日・11日の両日,政府・教育機関・協賛企業がイベントを企画・実施しています。KCGグループによる今回の講演は,学生・教職員だけでなく,事前申し込みをいただいた一般の方々にも公開されました。

発田様は,日本電気,沖電気勤務の後,情報処理学会の各種委員・理事・監事・副会長を経て,2006年から歴史特別委員会委員長を務めておられます。KCGグループの校友会機関誌「アキューム」への寄稿もいただいています。

講演で発田様は「わが国におけるコンピュータの発展は1950年代から始まり,日本が世界に誇る成果もたくさんあります。発展の歴史を記録しているものの一つに情報処理学会ホームページのコンピュータ博物館があり,写真,記事が収録されているが,実物がありません。ほとんどは捨てられてこの世にないというのが実態で,かろうじて残っているものも日に日に捨てられてしまっています。本当はコンピュータの実博物館があって貴重な史料を保存できればいいが,実現は非常に難しい状況にあります。どうしようかと考えた結果が『情報処理技術遺産』と『分散コンピュータ博物館』の認定です」とこれまでの経緯を明らかにされました。そのうえで各技術遺産,各分散博物館の詳細を歴史に沿ってご説明。KCG資料館については「分散コンピュータ博物館の中で最も規模が大きく史料もたくさん保存・展示されており一番立派です。情報処理技術遺産に認定された史料もたくさんあると同時に,京都コンピュータ学院創立以来教育・実習で使ってこられたコンピュータを保存・展示しておられますので,コンピュータの歴史が実感できます」と称賛されました。

日本最初のコンピュータ教育機関であるKCGは,学生の実習に使用した歴代の汎用コンピュータ,パソコン,周辺機器などを集め1998年,学内に「KCG資料館」を開設しました。将来は「KCGコンピュータ博物館」実現を目指し,国や京都府,京都市,学会・教育界・企業などに支援と協力を呼び掛けています。

KCGグループの長谷川亘統括理事長が代表理事・筆頭副会長を務める一般社団法人日本IT団体連盟と,情報処理の学術・技術の振興と普及への寄与を目的とするわが国最大の学術団体である情報処理学会は2020年,産学協力事業に関する協定を締結しました。長谷川統括理事長が同学会理事に就任。双方は協力して新たな時代に向けたIT人材育成・技術者養成・企業内教育推進,ITを利活用しての遠隔・在宅医療推進などに努めています。

講演の動画はYouTubeでご覧いただけます。

「デジタルの日」記念講演会 – 日本のコンピュータ発展の歴史をひもとく – – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=-pxzPBDPuZs

KCG資料館

https://www.kcg.ac.jp/museum/

KCG・KCGIの2021年度秋学期入学式をサイバースペースで挙行

動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長
動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長

京都コンピュータ学院(KCG),京都日本語研修センター(KJLTC)と京都情報大学院大学(KCGI)の2021年度秋学期入学式が9月30日(木),サイバースペースで挙行されました。新型コロナウイルス感染予防のため,学内大ホールでの開催を見合わせ,長谷川亘KCGグループ統括理事長と茨木俊秀KCGI学長がオンライン配信動画を通じて式辞を述べ,新入生を歓迎・激励しました。コロナ禍の中で社会のデジタル化に拍車がかかる今,世に求められるITの専門知識と高度な技術の修得,将来の夢実現への決意を胸にした若者たちが,KCGファミリーの一員として新たな学業生活をスタートさせました。みなさん,ご入学おめでとうございます。

KCGグループは2020年春から,入学式,学位授与式・卒業式を春学期,秋学期のいずれもサイバースペースで挙行。最新システムを駆使し,ITの最先端教育機関ならではのセレモニーを実現しています。

日本最初のコンピュータ教育機関として創立されてから58年となるKCGとグループの沿革を紹介するビデオを視聴した後,長谷川統括理事長が式辞を述べました。統括理事長は新型コロナウイルス感染症の拡大防止と,新入生・ご家族はじめ関係者の健康・安全を考慮して入学式をサイバースペースで挙行する事情を説明。そして「インターネットの普及に伴い,人類社会ではサイバースペースが発展してきました。みなさんにはぜひ,ITを十分に学ぶことによって,リアルスペースとサイバースペースを自由に往来できる能力を持った,時代の最先端をいく学生になっていただきたい」と求めました。また,KCGの教育理念,パイオニア精神やチャレンジ精神で貫かれた歴史と実績を紹介したうえで,「KCGグループは,旧来からの学校の既成概念にとらわれることなく,常に時代の最先端を意識しながら,新しい試みに取り組んでまいりました。5万人以上の卒業生・修了生による人的ネットワーク,いわば『KCGファミリー』は,日本国内にとどまらず世界諸国に広がっています。みなさんは今日から本学の一員です。十分に研鑽を積んでください。そして,優秀な先輩たちに続き,自信に満ちた卒業生・修了生となって輝かしい未来を切り拓いていかれることを心から願っています」と期待を込めました。

茨木学長は式辞で,「みなさんはICTに興味をもって本学を選ばれたと思います。ほとんどの方はその詳しい内容をこれから学びたいと考えて入学されたのではないでしょうか。本学はICTのコア部分はもちろんですが,広範な応用分野をターゲットとしていて,そこで活躍できる人材を育てることを目標としています」と説明。そして「ICTの進歩はとどまることなく現在も続いています。重要な新しい技術としてIoT,AI,ビッグデータを対象とするデータ科学,次世代通信技術である5Gやポスト5Gなどを挙げることができます。ゲームの好きな方はVRおよびARに親しんでいるでしょうか。本学はそのような先端的な話題も豊富に準備していますから,ぜひご期待ください。今日から本学で過ごされる数年間,みなさん方が有意義な学生生活を送り,本学を終えるとき自信をもって巣立つことができるよう,心から願っています」と励ましました。

続いて,新入生を代表してKCGI応用情報技術研究科に入学した萎羅さんが,「これから始まる学生生活への期待に胸を弾ませると同時に,社会を生き抜くための礎となる,本学での学びの重要性に身の引き締まる思いです。理想の情報化社会の実現に貢献するため,専門知識や技術とともに,『豊かな創造性』を養うことを目指して,日々成長できるよう,努力します」と力を込め宣誓しました。

動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長
動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長

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KCGグループは,学生および教職員の生命・健康を守ることを第一に考え,授業や学校行事をサイバースペースで実施するなど, 新型コロナウイルス感染拡大防止のため最大限の取り組みを続けています。

新型コロナウイルス感染症予防のためのKCGグループの対応

https://www.kcg.ac.jp/news/2021/04/47642/
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KCG共催の「京まふ2021」で「アニメ作画ライブ講演会」を開催しました!

プロアニメーターによるライブ作画配信が行われた京まふのKCGブース(9月18~19日)
プロアニメーターによるライブ作画配信が行われた京まふのKCGブース(9月18~19日,みやこめっせ)

京都コンピュータ学院(KCG)と京都情報大学院大学(KCGI)が共催するマンガ・アニメ関連では西日本最大のコンベンション「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2021」(同実行委員会・京都市主催)は9月18日(土),19日(日)の両日,京都市勧業館(みやこめっせ)を中心に開かれました。KCGグループのブースでは,埼玉にいるプロアニメーターによるデジタル作画実演をオンラインでライブ配信し,一連のアニメ制作の流れを説明する「アニメ作画ライブ講演会with京都コンピュータ学院」を開催し,たくさんの方々にご視聴いただきました。

京まふは,マンガ・アニメを活用した新規事業創出支援,クリエイターの育成支援・雇用機会の創出,観光客の掘り起こし,日本の文化であるマンガ・アニメを京都から全世界に発信することによるコンテンツ都市としてのブランド力強化などを目的に毎年開かれています。今年は節目となる10回目を迎えましたが,新型コロナウイルスの感染拡大防止のため,入場制限,入り口での検温や会場各所への消毒用アルコールの設置等,感染対策が徹底された上でイベントを一部縮小して開催されました。そのような中でも,お気に入りのキャラクターグッズや展示を楽しむファンが訪れ,会場は例年と変わらない熱気であふれていました。

KCGブースでは,会場と,プロアニメーターとして第一線で活躍するアニメーターギルドスタジオPaTHoS代表の太田彬彦さんがいる埼玉のスタジオとをオンラインで繋ぎ,太田さんによる液晶タブレットを使ったデジタル作画実演を,動画共有サービス「YouTube Live」でライブ配信しました。同スタジオ制作部の一ノ瀬愛恋(あれん)さんが進行役を務める和気あいあいとしたムードの中,大勢の人が足を止め,次々と披露されるプロの技に見入っていました。太田さんは2日間,計7回にわたるライブ配信を通じ「絵コンテ→原画→動画→仕上げ」というアニメーション制作の一連の作業を実演しながら,「動きのイメージに合わせて一枚一枚キャラクターの姿を造形していくとき,同じサイズ・構図を維持しながら描くことが大切」「ペンタブレットの良さは自在に絵を拡大したり,別の箇所の絵を重ねて参照したりできることだが,拡大するにつれ線がどんどんぼやけてくるので適度なズームアップが重要」「ただし,単に一部分だけをズームするのではなく,絵の全貌を把握しながら描くことで,全体で見たときの絵の説得力が違ってくる」など,実践的なテクニックを紹介しました。

太田さんによる作画配信の様子は,以下URLからご視聴いただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=LtVdk6b0Si4

また,アニメーターを目指す人に向け,「アニメーターになるのに決められた道はなく,さまざまな進路・方法がありますが,自分の性質を見極め,一つひとつ知識や技術を身につけるには,京都コンピュータ学院のような専門学校で学ぶメリットも大きいと思います。自分に一番合ったやり方で技術を磨いていってください」とエールを送りました。

なお,KCGグループが近畿大会を主導・開催していた「声優魂」の2021年度大会は,国内外での新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になりました。

流麗な作画テクニックの数々がライブ配信されました
流麗な作画テクニックの数々がライブ配信されました

2021年度春学期のKCGグループ学位授与式・卒業式をサイバースペースで挙行しました

動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長
動画配信を通じて式辞を述べる長谷川亘KCGグループ統括理事長

京都情報大学院大学(KCGI)と京都コンピュータ学院(KCG)の2021年度春学期学位授与式・卒業式が2021年9月14日(火),サイバースペースで挙行されました。新型コロナウイルス感染予防のため,学内大ホールでの開催を見合わせ,長谷川亘KCGグループ統括理事長と茨木俊秀KCGI学長が,動画配信を通じた式辞で一人ひとりにお祝いと励ましの言葉を贈りました。先行きが見通せない社会情勢ながら,確かなITの知識とスキル,社会人としての高い資質を身につけた修了生・卒業生たちは,自信と希望を胸に巣立ちました。みなさん,誠におめでとうございます。これからのご活躍を心からお祈りいたします。

サイバースペースを使用した学位授与式・卒業式は,3月の2020年度式典に続き4度目です。修了生・卒業生はインターネット経由で式典に参加しました。随所に最新システムが活用されたITの最先端教育機関ならではのセレモニーに,学生たちは修了・卒業の喜びをかみしめました。

式辞で長谷川統括理事長は,新型コロナウイルスの感染予防と修了生・卒業生や関係者の健康・安全に考慮し,式典をサイバースペースで挙行したことを説明。そのうえで「本学においてみなさんが学んだこと,経験したことのすべては,これからの人生において,苦難に立ち向かいながら未来を切り拓くための,確かな指針になることでしょう。IT分野は今後も目まぐるしく進歩すると思いますが,みなさんであれば,進化に即応し,常に時代の最先端を走り続けることができると信じています。さらにスキルを磨き,より良い社会の実現に向けて貢献していただきたい」と要望。「みなさん一人ひとりは,5万人以上の卒業生・修了生による人的ネットワーク『KCGファミリー』の一員でもあります。多くの先輩たちが,社会の多方面で活躍されています。100周年を目指す母校と卒業生・修了生のみなさんがタッグを組んで共に成長し,共に発展することができれば,それはたいへん素晴らしいことです」と,はなむけの言葉を贈りました。

茨木学長は新型コロナウイルスの現状に触れ,「みなさんはこれから社会に出て活躍されるわけですが,まずこのパンデミックを克服するために,いかに貢献できるかが大きな課題になるでしょう。そして,その後に生まれるいわゆるアフターコロナの社会をどのように作っていくのか,それがその次の課題です。みなさんが実際に携わる仕事や活動は多種多様だと思いますが,どの分野であっても,本学で培ったICTの知識が必ず大切な武器になるでしょう」と指摘。そして「みなさんは本学で新しい時代のカギとなる ICTの知識を得ました。それらは,卒業後の活動において必ず役立つ貴重な財産になるでしょう。ICTの世界は大変変化が速いですから,本学で得た知識のみに安住しないで常に新しい知識を吸収するという態度を忘れず,ご自分をアップデートすることです。みなさん方が,やって来たチャンスに積極的にチャレンジし成功を勝ち取ることができるよう,心から願っています」と激励しました。

修了生・卒業生を代表してKCGI応用情報技術研究科の孫さんが,「本学で私たちは,ITに関する知識や技術を学び,身につけることができました。学問の探究を続ける者,実社会に出て活躍する者,その進む先は様々ではありますが,教育研究環境に恵まれた本学で学んだ知識・培った能力をそれぞれの分野で存分に発揮し,新しい未来の創造に貢献できるよう,精進してまいりたいと思います」と卒業・修了の辞を述べました。

式典では,優れた学業・研究成果を残し最優秀賞と優秀賞に選ばれた修了生が発表されました。それぞれ表彰状と記念品が贈られます。KCGI修了生に授与される「情報技術修士(専門職)」の学位記,KCG卒業生への卒業証書・称号授与書などは後日郵送,または個別に手渡されます。

式典後はオンラインで祝賀会が催されました。修了生・卒業生たちは,それぞれの場所から「祝賀会場」に参加し,教職員と共に思い出話に花を咲かせ,将来の夢を語り合いました。KCGI教授が開発した「バーチャルガウン撮影システム」を利用し,修了生が画面上でアカデミックガウン姿となる写真撮影会も行われました。

動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長
動画配信を通じて式辞を述べる茨木俊秀KCGI学長

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KCGグループは,学生および教職員の生命・健康を守ることを第一に考え,授業や学校行事をサイバースペースで実施するなど, 新型コロナウイルス感染拡大防止のための最大限の取り組みを続けています。

新型コロナウイルス感染症予防のためのKCGグループの対応

https://www.kcg.ac.jp/news/2021/04/47642/
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シエラレオネ共和国にパソコンを寄贈,IDCE26ヵ国目

寄贈するコンピュータを前に,シエラレオネ共和国University of Management and Technologyのテイラー学長,寺下KCG京都駅前校校長,内藤KCG鴨川校校長ら参加者で記念撮影
寄贈するコンピュータを前に,シエラレオネ共和国University of Management and Technologyのテイラー学長,寺下KCG京都駅前校校長,内藤KCG鴨川校校長ら参加者で記念撮影

京都コンピュータ学院(KCG)は海外コンピュータ教育支援活動(IDCE)の一環として,西アフリカのシエラレオネ共和国に使用済みパソコン計40台を贈ることになり2021年9月9日,KCG京都駅前校と同国を繋いで,オンラインによる贈呈式が開催されました。IDCEでは1990年以来30年以上にわたって,教育で使用したパソコンを発展途上国などに贈るとともに現地教員らに技術指導をする活動を続け,今回のシエラレオネで,26ヵ国目になります。今回の寄贈には,シエラレオネから京都情報大学院大学(KCGI)に留学し,2016年9月の修了後,同国University of Management and Technology(UNIMTECH)の経営情報システム・ビジネスIT・電子通信学科長として教鞭を執っているガウジャー・コンバさんが尽力してくれました。

贈呈式に同国からは同大教授で工学部長のパトリック・ウニサ・テイラー学長,アルナ・バカル財務局長,コンバさん,KCGからは寺下陽一 京都駅前校校長(KCGI副学長),KCGI時代にコンバさんの指導を担当した内藤昭三 鴨川校校長(同教授)らが参列しました。テイラー学長らは今回のコンピュータ寄贈が,新型コロナウイルス感染症の感染拡大に苦しむ同国にとって励みになること,同国のコンピュータサイエンス発展に重要な役割を果たすことを期待するとともに,パンデミック終息後に直接会ってお礼を言える機会を楽しみにしているとの謝辞を述べられました。新型コロナウイルスの影響で現在,海外への船便等が制限されているため,パソコンは状況を見て順次,現地に届けることにしています。

シエラレオネは西アフリカ西部,大西洋岸に位置する国で人口は約781万人。1991年から11年以上にわたった内戦終結以降,国際社会の支援により,国内経済や行財政,地方コミュニティの再建を進め,同時に国を挙げてのコンピュータ教育普及にも取り組んでいます。KCGが贈ったパソコンは同国のICT化に大きく寄与することと期待されます。

IDCE(International Development of Computer Education)は,KCGが発展途上国や東欧圏に教育で使用したパソコンを寄贈するとともに,指導に当たる現地教員を養成する国際的なコンピュータ教育の支援活動で,1990年にタイ王国へ寄贈したのを皮切りに,ガーナ,ポーランド,スリランカ,モザンビーク,パプアニューギニア,ニジェール,ガボンなど,これまでに支援したのは合わせて25ヵ国でした。KCGはIDCEを通して,コンピュータ文化の創造と普及を世界的な規模で進めています。

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KCGサマーフェスタ2021,小・中・高校生らが「天文ワークショップ〜宇宙の広大さを知りましょう!」で宇宙の大きさを体感しました

京都大学大学院理学研究科附属天文台/JAXA 提供
京都大学大学院理学研究科附属天文台/JAXA 提供

京都コンピュータ学院,京都情報大学院大学,京都自動車専門学校などKCGグループが,コンピュータ教育を通じて地域のみなさまとの交流を図る恒例のイベント「KCGサマーフェスタ2021」の第二弾「天文ワークショップ〜宇宙の広大さを知りましょう!」が,2021年8月29日(日),オンラインで開かれました。天文学の最前線の研究者が宇宙研究の最新の成果を紹介するワークショップに小・中・高校生と保護者の皆様が参加してくださいました。ありがとうございました。

このワークショップは京都大学大学院理学研究科附属天文台/天文普及プロジェクト室の協力の下,最先端の知見に基づき構成された毎年恒例の人気イベントです。参加者たちは貴重な天文映像を見ながら,広大な宇宙を体感しました。宇宙にはおおよそ1兆×1000億個の星があるとされています。この無数の星々の一つが太陽であり,わたしたちは太陽の周りを回る地球上の小さな存在です。参加者たちは,京都情報大学院大学准教授の青木成一郎先生から説明を受けながら,果てしなく広がる宇宙に思いをはせていました。

「KCGサマーフェスタ」は,京都コンピュータ学院の創立者で初代学院長の長谷川繁雄先生の命日である7月2日の「閑堂忌(かんどうき)」に合わせ,より開かれた教育機関としての使命を果たそうと2010年から毎年開催しているイベントで,多くの方々に親しまれています。今年は新型コロナウイルス感染防止のため,Zoomを利用しオンラインで開催しました。

NHKの番組でCINCS(制御通信部)の「五山送り火」配信活動を紹介!

京都コンピュータ学院(KCG)洛北校のサークルCINCS(制御通信部)の学生たちがIoTを駆使して長年続けている「京都五山送り火」のライブ配信活動が,8月16日夜に放映されたNHK BSプレミアムの番組で紹介されました。「五山送り火」は新型コロナウイルス感染防止のため昨年に引き続き規模を縮小しての開催となり,また帰省や観光の自粛が求められ,各地で催される予定だった恒例の鑑賞会が中止される中,KCGの技術力で,京都のお盆の伝統行事をリアルタイムで各地に届けました。NHKは学生たちのこうした地道な取り組みを評価し,番組で取り上げたようです。

紹介された番組は「生中継 五山送り火2021」。学生たちは洛北校屋上に設置したカメラから「船形」と「妙法」を中継していると紹介されました。番組内のインタビューでリーダーの正元さん(情報工学科・4年)は「サークルとして20年間この活動を続け,毎年,京都に縁があるが京都を離れている方や,ブラジルといった地球の裏側からもアクセスがあるなど,ライブ配信を楽しみにしてくれる人が数多くいます。これからも続けていくことに責任を感じています」と話していました。CINCSは配信方法を先輩たちから引き継ぎつつ,技術の進化に合わせてアップデートしています。

「京都五山送り火」は,お盆の精霊を送る伝統行事で,大文字,妙法,船形,左大文字,鳥居形が京都の夏の夜空に浮かび上がります。

CINCSは,ハードウェア・ソフトウェアの両面にわたる技術や知識を学ぶエンジニアリング学系の学生たちが中心です。自律型ロボットが迷路を探索しゴールまでに達する時間を競う「マイクロマウス大会」に出場するなどの活動を続けています。

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