HTML5 コンテストでKCGの土井さん,若木さんが優秀賞!

専門学校生を対象とした「HTML5 スマートアプリ&クリエイティブ コンテスト」のプログラミング部門で,京都コンピュータ学院(KCG)情報科学科3回生の土井俊宏さんと若木将希さんが優秀賞を受賞しました。

この大会は,Smart Device Consortiumと【専門学校と経営】事務局が主催,株式会社ワイエスシーと株式会社ワイエスシーインターナショナルが共催,KDDI株式会社と株式会社KDDI研究所が後援しています。「HTML5」の特徴,マルチデバイス,マルチOSを活かしたアプリ,アイデア,デザインを競い合うもので,「プログラミング部門」「アイデア・デザイン部門」の2部門があります。

土井さんと若木さんは,プログラミング部門で,実際のプログラムが動作するかまで審査するという厳しい一次審査を見事突破して,去る1月24日(金)午後にKDDI本社(東京都千代田区)で行われた最終選考に臨みました。最終選考では2部門に8チームが出場し,大変質の高いプレゼンテーションが行われました。

土井さん,若木さんが出品したBlabitという検索システムは,SNSであるFacebookと連動することにより,検索する本人に有用なイベント情報だけを効率的に表示するという優れものです。イベント情報が多すぎて,自分に必要な情報だけを取り出すのが大変だという大都市で有用であるうえ,操作性のよいユーザーインターフェースが評価されて受賞に至りました。

土井さん,若木さんは更に機能をパワーアップする予定です。

若木将希さん,土井俊宏さん
左から若木将希さん,土井俊宏さん
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「失敗こそ価値」。創立50周年記念講演会でインテル・阿部氏が強調

「KCGでさまざまなことに挑戦し,将来はマーケットで力を発揮してください」と呼び掛けるインテルの阿部氏
「KCGでさまざまなことに挑戦し,将来はマーケットで力を発揮してください」と呼び掛けるインテルの阿部氏

KCGグループの創立50周年記念講演会「イノベーションは止まらない」は1月25日,京都コンピュータ学院京都駅前校大ホールで,インテル株式会社取締役 兼 副社長 執行役員,技術開発・製造技術本部本部長の阿部 剛士氏を講師に招き,開かれました。阿部氏はインテル社が取り組んできた開発の歩みやトランジスタの進化などについて説明したうえで,聴講した学生やオープンキャンパスの参加者たちに向け「失敗を恐れ,やるべきことをやめてしまうことが最も罪なこと。米国では失敗の経験がない人は信じてもらえないし,失敗こそが価値であるとも言われています。KCGでさまざまなことに挑戦し,将来はマーケットで力を発揮してください」と呼び掛けました。

講演会には一般からも多くの方が聴講に訪れました。また,本学の双方向授業配信システムにより,京都情報大学院大学の札幌サテライトおよび東京サテライトでも講演の模様が流されました。

トランジスタの進化について阿部氏は「2年で集積度が2倍,大きさが2分の1になるというムーアの法則が愚直に守られています。今では原子の大きさのレベルにまでなり,価格も半減。一方で集積度は着実に倍増しています」と説明しました。現在24億人がいるとされるインターネット人口が,東京五輪が開催される2020年には40億人と,世界の人口の半数を超え,パソコンや携帯などデバイスの数は,今の40億台から300億台超になると予想,これらユビキタス社会の拡大を受けてのビッグデータの活用例を挙げながら「次の10年の変化は過去の100年の変化に相当するのではないかといわれるほど,想像以上に世界は,そしてイノベーションは高速に変化しています」と話しました。

イノベーションについては「技術革新と訳されることが多いですが,少し違う。私は“発明と市場の融合”という意味で解釈しています。新しいものが生み出されなくても,既存のものの組み合わせを変えるだけでイノベーションは起こります」としたうえで「近年,イノベーターは企業ではなく,エンドユーザーに様変わりしています。みなさんもトライする時代です」と強調しました。

21世紀のグローバル人材に求められる要素は▽ ICT活用力▽ コミュニケーション力▽ 協働力▽ リーダーシップ▽ 問題解決力▽ 創造力-の6つであると,デビット・ソーンバーグ(フューチャリスト)の言葉を引用。その中で,コミュニケーション力の中の「伝える力」とリーダーシップを取り上げ「相手がどのように考えているかを観察していれば,伝える力は大きく高まります。また,リーダーシップは先天的なものではなく開発できるもの。KCGで技術や知識を高めるとともに,これらのことも身につけてください」と述べました。

講演の冒頭,阿部氏は「50年前の時代に先見性を持ち,コンピュータの教育機関を日本で初めてつくられたのは素晴らしいこと。4万人以上の卒業生が日本のIT業界で活躍されていると聞きます。今後も大勢の情報処理技術者を社会に送り出していっていただきたい」とKCGグループにメッセージを送っていただきました。

「KCGでさまざまなことに挑戦し,将来はマーケットで力を発揮してください」と呼び掛けるインテルの阿部氏

創立50周年記念講演会「イノベーションは止まらない」
http://kcg.edu/50th/events/イノベーションは止まらない阿部剛士氏講演/

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〈訃報〉萩原 宏先生 京都情報大学院大学 初代学長

萩原 宏先生

京都情報大学院大学初代学長で,コンピュータ開発や,電子回路,情報理論,通信方式研究における世界的権威の,萩原宏(はぎはら・ひろし)先生=京都情報大学院大学名誉学長,京都大学名誉教授=が1月8日,逝去されました。87歳でした。日本のコンピュータ界のパイオニアとして,高速計算機「TOSBAC―3400」(京都コンピュータ学院所蔵,情報処理技術遺産認定機器)を開発するなど多大な貢献をされたほか,京都情報大学院大学の展開に多大なるご寄与をいただきました。謹んで哀悼の意を表します。

通夜は1月10日午後6時から,葬儀は11日午前11時から,いずれも京都市左京区松ヶ崎呼返町24の自宅で営まれます。喪主は長男・茂(しげる)氏です。

萩原宏先生は京都大学工学部卒,同大学院修了,工学博士。情報処理学会会長,日本学術会議会員などを歴任。京都大学工学部教授,龍谷大学理工学部教授,京都コンピュータ学院情報工学研究所長などを経て,2004年4月,京都情報大学院大学の開学と同時に学長に就任し,2008年3月まで務められました。2009年4月には瑞宝中綬章を受章されました。

真面目で温厚なお人柄で人望も厚く,時代の先を読む見識の深さに周囲の研究者たちは敬服していました。心よりお礼申しあげるとともに,安らかなご永眠をお祈りいたします。

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