京都コンピュータ学院(KCG)と京都情報大学院大学(KCGI)が京都駅前校で保存,展示しているシャープ製のパーソナルコンピュータ「MZ‐80K」が,一般社団法人 情報処理学会から2012年度「情報処理技術遺産」の「認定機器」に選ばれ,3月6日に認証を受けました。本学からは2008年度に全国第一号認定を受けた「TOSBAC-3400」と「OKITAC 4300C システム」,2010年度の「NEAC‐2206」,2011年度の「NEACシステム100」に続き5機種目となります。
情報処理技術遺産の認証式は3月6日(水),東北大学川内キャンパス(仙台市青葉区川内)で開かれた情報処理学会 全国大会の席上,執り行われました。長谷川亘 KCG・KCGI統括理事長が,同学会の古川一夫会長より認証の盾を受けました。
「MZ-80K」は,初期の代表的な8ビットパーソナルコンピュータの機種のひとつで,1978年にシャープにより開発され,技術者トレーニング用のセミキットの形で製品化されました。オールインワン設計で,本体,ディスプレイ,キーボード,テープレコーダを一体の構造としています。プログラムにより時刻表示や3オクターブの音を出すことが可能で,初期の8ビットパソコン御三家の一つとして人気を博しました。
KCGとKCGIは,50年の永きにわたって教育・実習・研究で使用してきた過去のコンピュータ等を「KCG資料館」として保存し,広く一般にも公開しています。
KCG資料館は2008年度,情報処理学会より「分散コンピュータ博物館」に全国で初めて認定されました。本学では,日本の高度成長を支えた技術を次世代に継承していこうと,京都駅前校を「コンピュータ博物館」として整備し,研究・教育の場として広く活用してもらおうと計画中で,国や京都府,京都市,学会・教育界・企業など関係者に支援と協力を呼び掛けています。