2011年度のKCGI学位授与式とKCG卒業式が3月17日,KCG京都駅前校6階ホールで挙行されました。卒業生・修了生代表から「東日本大震災の復興が急がれる中,これまでに培った知識・技術を最大限に活かして精進を重ね,社会貢献していきたい」との誓いの言葉もあり,kcg.eduグループでともに学んできた仲間たちは,母校から社会の荒波へ,力強く巣立っていきました。
はじめにKCGIの茨木俊秀学長が修了生に「情報技術修士(専門職)」の学位記を,KCG卒業生には洛北・鴨川・京都駅前校の各校長が卒業証書を授与。この後,KCGI・KCGの最優秀賞,優秀賞に選ばれた修了生・卒業生に表彰状と記念品が授与されました。
式辞でKCGI・KCGの長谷川亘統括理事長は,修了生・卒業生に対し「夢を持つことの大切さ」を強調。「本学のコンピュータ・ITの教育は,夢を生み出すためのもの。『日本は行き詰まっている』という人すらいるが,今こそ夢を見るのに最適な時期。それが大きく膨らんで花開いていくのを楽しみに待ちたいと思っています」とはなむけの言葉を贈りました。また,kcg.eduグループが2013年に50周年を迎えることに触れ「KCGIの札幌サテライト開設や,.kyotoレジストリとしての展開など,新しい試みに乗り出し,その姿を大きく変えようとしている。みなさんの母校として,いつまでも誇りに思える学校になれると信じています」と話しました。
茨木学長はICT(情報通信技術)進歩の一例として「チェス,将棋,囲碁における人間とコンピュータの対戦」を挙げ「チェスは15年前に,コンピュータが世界チャンピオンに勝利。将棋は2012年1月にコンピュータが元名人を破った。囲碁は大局的な判断が求められるため,コンピュータ側の苦戦が続いているが,近い将来は最強のプロ棋士と対抗できるようになる可能性はある」と指摘。このようにコンピュータの知能が人間を上回っていく事象について「新しい可能性が急速に広がり,興味深い研究テーマやビジネスが生まれるといった楽観的な考え方に立ち,みなさんは無限の可能性にチャレンジしていってほしいと願っています」と激励しました。
続いて,卒業生・修了生を代表してKCGI応用情報技術研究科ウェブビジネス技術専攻の中川智仁さん(KCG情報科学科卒業生)が「伝統ある学校で,有意義な学生生活を送ることができました。情報処理技術を修め社会での強みが得られたとともに,一般教養や文化教養などで人間としての総合力を磨けたと思います。留学生との交流により異文化に触れ,多くの友人をつくれたことも財産。私たちができる社会貢献は多岐にわたります。精進して頑張っていきたい」と卒業の辞を述べました。最後に出席者全員で「蛍の光」を斉唱しました。
式典後は京都東急ホテルに会場を移し,祝賀会を開催。修了生・卒業生たちは,これまで喜びや苦労を共にした教職員らを交えて,思い出話に花を咲かせるとともに,これからの飛躍を誓い合いました。