京都コンピュータ学院(KCG)に事務局のある一般社団法人 京都府情報産業協会(会長:長谷川亘KCGグループ総長,京情協)が2025年1月24日,KCG,京都情報大学院大学(KCGI),京都府中小企業センターとの共催による新春セミナーをKCG京都駅前校6階ホールで開催しました。BIPROGY株式会社エグゼクティブフェローの羽田昭裕氏が「コンピューターを誕生させた女性たちと京都の先駆者~ダイバーシティ&インクルージョンの軌跡~」と題して講演し,同協会会員やKCG,KCGIの学生たちが聴講しました。
羽田氏は,日本ユニバック(現BIPROGY)入社以来,研究開発部門でシミュレーション,需要予測などの研究と実用化を進め,さらに企業システムのITコンサルタントとして活躍。同氏が所長を務めたBIPROGY総合技術研究所は,産学が連携して次代を担うIT人材を育成することを目的にした「未来環境ラボ」を,本学と共同で開設しています。
2024年7月に羽田氏は,米国のコンピュータ開発チームに参加した女性たちの物語「コンピューター誕生の歴史に隠れた6人の女性プログラマー:彼女たちは当時なにを思い,どんな未来を想像したのか」(キャシー・クレイマン著)を翻訳出版。講演では,世界最初の現代的コンピュータであるENIACの実用化に貢献した女性プログラマにスポットを当て,その功績を紹介しました。また,京都でコンピュータ教育に先駆的に取り組んだKCG創立者の一人である長谷川靖子学院長にも注目し,ロールモデルとなった米国と京都の女性先駆者について解説しました。
この日は,KCGグループと同社が「温故知新プロジェクト」と称して2024年秋より行ってきたUNIVAC1100/20のメンテナンスパネルランプを点灯させる取り組みの成果をKCG京都駅前校1階のKCGコンピュータミュージアムで実機と映像で紹介。併せてコンピュータの仕組みを分かりやすく解説するパネルも展示され,セミナーの前後には,多くの人が興味深く見入っていました。