京都コンピュータ学院(KCG)は応用情報学科医療情報コース,医療事務学科の学生が受講する「医学・医療総論」,「臨床医学概論」の講義の一環として2018年6月7日,京都駅前校で,日本の救急医学・集中治療医学分野の第一人者である志馬伸朗(しめ・のぶあき)先生による「救急災害医療」の特別講義を実施しました。
志馬先生は,日本の救急医学,集中治療医学分野の第一人者であり,京都府立大学附属病院,国立京都医療センターにて救急・集中医療分野の専門医として活躍され,現在,広島大学大学院救急集中治療医学教授および広島大学病院高度救命救急センター長(http://home.hiroshima-u.ac.jp/kyukyu/)を務めておられます。
講義は,過去にテレビ放映され話題となった医療ドラマの紹介から始まり,救命救急領域がER(救急医療),ICU(集中治療),DMAT(災害医療),病院前治療の領域に分類されること,救命医の仕事,救命救急センターと高度救命救急センターの違いなどをビデオやスライドを交えて,丁寧に分かりやすく説明されました。また,救命の連鎖(通報 → 一次救命処置 → 二次救命処置と治療)では,第一発見者による一次救命処置(胸骨圧迫とAED使用)が最も重要であることを力説され,医療従事者でなくても一次救命処置(胸骨圧迫とAED使用)ができるようになる必要性を再認識しました。
最後に,日本の救急医療の現状と問題について説明され,今後の日本の救急医療制度(特に終末期救命医療)は国民全員で考えて対応していく必要があると問題提起されました。救急医療という身近で興味深い講義とあって,学生たちは真剣に聴き入っていました。