「物体認識ワークショップ」開催,社会の実課題の解決に取り組みました

グループワークでは協力して知恵と技術を出し合いました(2024年9月24日=京都コンピュータ学院京都駅前校/京都情報大学院大学京都駅前サテライト)
グループワークでは協力して知恵と技術を出し合いました(2024年9月24日=京都コンピュータ学院京都駅前校/京都情報大学院大学京都駅前サテライト)

京都情報大学院大学(KCGI)・京都コンピュータ学院(KCG)と,ITサービス大手のBIPROGY株式会社が共同で設置している「未来環境ラボ」による「物体認識ワークショップ」が,2024年9月24日(火)に開催され,KCGI・KCGの学生たちが,AI技術の一つである物体認識による人物検出・追跡を体験し,社会問題の解決に向けた企画・実装に取り組みました。

今回のワークショップは大阪の心斎橋筋北商店街様の後援をいただいて企画。最初に同商店街振興組合事務局長の田口晃様より,江戸時代と現代の地図を比較しながら,心斎橋筋商店街の歴史とインバウンドの影響も受けてにぎわう現在の状況をご説明いただき,その中で,商店街に設置したカメラ映像による人流解析の課題が挙げられました。その後,BIPROGY社総合技術研究所主席研究員の三浦仁KCGI教授が,人流解析の事例を紹介。未来環境ラボの中口孝雄KCGI教授のテーマ説明を受けて,学生たちはワークショップで使用するために商店街の通行人を模した映像を学内で撮影し,物体認識技術のハンズオン(体験学習)を行いました。

午後からは,グループに分かれて,課題解決のための画像認識のアイデア出しから実装,発表のための資料作りに取り組みました。学生たちは教員らからアドバイスを受けながら,知恵と技術を出し合い,協力して進めていました。最後はグループごとにプレゼンテーション形式で成果を発表。映像から子供を認識して,親子連れの来場しやすい時間帯を検知するアイデアや混雑状況を認識して商店街を快適に利用してもらうプログラムに,聞いている学生たちや教員からも感嘆の声が上がりました。三浦教授からは,「次のステップとして,セキュリティ・プライバシーに配慮しながらサービスを実装することで安心・安全に過ごせる商店街であるということをアピールできれば,もっと素晴らしいものになる」と講評をいただきました。また,田口様からは「ただ人流解析をするだけでなく,その次につながるアイデアをいただけました」というお言葉を頂戴しました。最新技術と社会の実課題に触れた学生たちからは,「単に画像認識技術について学ぶだけでなく,商店街の現状の課題や実際の現場での応用例について直接お話を伺えたことが良かったです」といった感想が寄せられました。

「未来環境ラボ」は,BIPROGY社の第一線の研究員とKCGI・KCGの教員が,新鮮な発想を持つ学生とともに,共同プロジェクトを推進していく産学共同の場です。「世の中にどんな技術があるかを知ればアイデアが湧く」,「アイデアを形にする力も訓練で向上する」と考え,物事をさまざまな観点からとらえ,現在はまだ存在しないものを自分で新たに生み出す経験を積む機会を学生に提供しています。

三浦仁KCGI教授が人流解析の事例を紹介。学生たちは興味深く聞き入りました(同)
三浦仁KCGI教授が人流解析の事例を紹介。学生たちは興味深く聞き入りました(同)
グループワークの成果を発表しました(同)
グループワークの成果を発表しました(同)