立石KCGI教授らがブラジルで開催のインターネットガバナンスに関する会議に参加

「NETMundial+10」のプレイベントとして開かれたシンポジウム「10年後のネット中立性:意味のある接続への道」で,立石聡明KCGI教授がパネリストとして登壇,AI(人工知能)の進展でインターネットガバナンスが国際的な課題となる中,「.kyoto」の管理・運営で安心・安全なクリーンドメインの実現を推進している経験を踏まえ,意見を述べました(2024年4月28日)=写真はITS Rio提供
「NETMundial+10」のプレイベントとして開かれたシンポジウム「10年後のネット中立性意味のある接続への道」で立石聡明KCGI教授がパネリストとして登壇AI(人工知能)の進展でインターネットガバナンスが国際的な課題となる中「.kyoto」の管理運営で安心安全なクリーンドメインの実現を推進している経験を踏まえ意見を述べました(2024年4月28日)=写真はITS Rio提供

ブラジルインターネット運営委員会が主催しインターネットガバナンスに関して議論を交わす会議「NETMundial+10」が2024年4月29-30日同国サンパウロで開かれ京都情報大学院大学(KCGI)が設置し地理的名称トップレベルドメイン「.kyoto」を管理運営するサイバー京都研究所(CKL)から立石聡明KCGI教授(一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会副会長兼専務理事)と田中恵子KCGI助教が参加しました

ブラジルインターネット運営委員会は同国のトップレベルレジストリでドメイン「nic.br」を管理運営していますインターネットガバナンスは従来のクローズドな国際政策プロセスに対しオープンで参加型であるという特徴がありますNETMundial+10では政府民間セクター技術者コミュニティ学術市民社会といったさまざまなステークホルダーが参加し意見を述べました多様な立場の人々の意見を踏まえ会議の最終日には成果文書「NETmundial+10 マルチステークホルダー声明」が公開されています立石教授と田中助教はメインイベントの会議に参加後現地の青少年と交流する機会もありました

参加した2人は同国委員会がインターネットガバナンスに関する若手の人材育成に熱心なことまた地域の教育研究機関がさまざまな研究や情報発信に力を入れていることなどを目の当たりにしたとのことですこうしたことを参考にCKLでも継続してインターネットガバナンスに関わる教育活動や産学連携に取り組んでいきたいと意欲を示しています

立石教授は長谷川亘KCGグループ総長が代表理事筆頭副会長に就く一般社団法人 日本IT団体連盟(IT連盟)の理事や一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会代表理事なども務めています2023年には京都コンピュータ学院創立60周年京都情報大学院大学創立20周年を記念して学内にスクールオンインターネットガバナンス(SIGSchool on Internet Governance)ジャパンを設置国際会議「インターネットガバナンスフォーラム2023(IGF2023)」京都開催に合わせた各種イベントを開催し立石教授は日本の情報教育などをテーマに数多く講演しました

KCGIは国際的なドメイン管理団体であるICANNの承認を受け日本で唯一教育機関としてトップレベルドメイン「.kyoto」を管理運営しています安心安全なクリーンドメインの実現と「世界の京都」のブランド化を産官学のオール京都で推進することを目標に掲げ地域や教育機関と協力しながら公益性を追求し有害情報や違法情報の排除の仕組みづくりを進めています立石教授は「.kyoto」管理運営についてさまざまなアドバイスをしています

なかでも国連主催のインターネットガバナンスフォーラムへの貢献の一環として本学はインターネットガバナンスに関する知識やマルチステークホルダーアプローチを取り上げさまざまな啓蒙教育活動を行っています昨年10月に開催されたKCGグループ創立60周年記念講演会では前国連 IGF(Internet Governance Forum)事務局長で元 ICANN (Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)理事のマーカスクマー氏やICANN理事(当時)のアヴリドリア氏に最新のインターネットガバナンスに関する動向やマルチステークホルダーモデルについて講演いただきましたまた昨年SIG Japanが主催したイベント立石教授はブラジルスクールオンインターネットガバナンスのルイザメスキータ氏らと登壇し国際的な交流を継続しています

CKLは6月7日(金)午後2時からオンラインによるドメインビジネス研究会を開催し「NETMundial+10」の詳細な参加報告をすることにしていますどなたでも無料でご参加いただけます

ブラジル・サンパウロで開かれインターネットガバナンスに関して議論を交わした「NETMundial+10」。KCGIサイバー京都研究所から立石教授と田中助教が参加しました(2024年4月29-30日)=写真は主催者提供
ブラジルサンパウロで開かれインターネットガバナンスに関して議論を交わした「NETMundial+10」KCGIサイバー京都研究所から立石教授と田中助教が参加しました(2024年4月29-30日)=写真は主催者提供
「NETMundial+10」には世界各国からさまざまな立場のマルチステークホルダーたちが参加しました=写真は主催者提供
「NETMundial+10」には世界各国からさまざまな立場のマルチステークホルダーたちが参加しました=写真は主催者提供
ブラジルの青少年と交流する立石教授と田中助教(中央。2024年4月29日)
ブラジルの青少年と交流する立石教授と田中助教(中央2024年4月29日)