南太平洋にある島国・パプアニューギニア独立国の国立ソゲリ高校で日本語を学んでいる生徒3名が教員とともに2023年8月30日,京都コンピュータ学院(KCG)京都駅前校を訪れ,ICT(情報通信技術)ワークショップを通じて日本の最先端教育に触れました。KCGグループは2009年,海外コンピュータ教育支援活動(IDCE)の一環として同国のゴロカ大学に学内で使用した53台のパソコンを寄贈,近くパプアニューギニア工科大学に第二弾の寄贈を計画しています。今回の来訪を機にKCGグループとパプアニューギニアとの友好関係はますます発展し,交流が盛んになっていくことでしょう。
来訪は,かつて青年海外協力隊の日本語教師として国立ソゲリ高校で活動したKCGの教職員が橋渡し役となり実現しました。KCGでのICTワークショップで一行は,今年創立60周年を迎えたKCGの歴史を紹介するビデオを見た後,KCG教職員による「3DCG体験」「ゲーム制作体験」「ICT×日本語」の授業を受講。途中,国内屈指の貴重なコンピュータ機器を多数保存しているKCG資料館(情報処理学会:分散コンピュータ博物館全国第一号)を見学しました。生徒たちは日本におけるICT教育の今昔を目の当たりにし,興味を抱いた様子でした。このワークショップにはKCGのベトナム留学生も参加し,一行は日本留学について熱心に相談していました。また同日に京都駅前校で開催されていたUnity,コナミグループ(株)による学生向けゲームジャムイベントを見学する機会もあり,学生グループが作成しているゲームの内容を説明してもらいました。
IDCE(International Development of Computer Education)は1989年にKCGが開始した発展途上国のコンピュータ教育支援をするプロジェクトです。学院の中古パソコンを途上国に寄贈し,これを利用して,途上国のコンピュータ・リテラシー教育の開発・浸透を現地教育省・科学技術省との協力において図ろうとするボランタリー活動で,パソコンの寄贈に合わせ研修生の受け入れ,専門家の派遣などを続けています。現在まで寄贈パソコン台数は3000台以上,支援対象国は26カ国に及びます。パプアニューギニアには2009年にパソコンを寄贈したのに続き,今年9月にもパプアニューギニア工科大学にコンピュータ約200台の寄贈を計画しています。