IT声優コースがダイドードリンコ「しゃべる自販機」の声を担当

音声自動販売機の声を収録するKCG情報処理科IT声優コースのメンバー=KCG京都駅前校のレコーディングスタジオ
音声自動販売機の声を収録するKCG情報処理科IT声優コースのメンバー=KCG京都駅前校のレコーディングスタジオ

京都コンピュータ学院(KCG)情報処理科IT声優コースは,ダイドードリンコ株式会社(本社・大阪市)が2022年9月,京都市内に設置した飲料の音声自動販売機の声を担当しました。同社と京都市が締結した「子ども・若者の未来を応援する施策に関する協定」の事業の一環で,この「京都市子ども・若者未来応援自動販売機」を利用すると,IT声優コースのメンバーの声で「子どもたちの未来のために!」「おおきに」「あなたの渇きが,京都市子育て支援を潤します」などと地域の子どもや若者たちの未来を応援するメッセージが流れます。自販機の売り上げの一部は,「京都市はぐくみ未来応援事業」に寄付されるとのことです。

同社と市からKCGに「音声自販機を設置するにあたり,女性の声の協力をしてもらいたい」と打診があり,IT声優コースは学生や,TA(ティーチングアシスタント)として授業に参加している卒業生が担当することに決定。京都駅前校のレコーディングスタジオで,同社と市の担当者が立ち合い収録しました。同スタジオは,防音室に直結したシステムを用いて音声の録音・編集・加工を学習でき,動画編集ソフトと連携して映像に合わせたアフレコの実習も可能な本格的な設備で,コンピュータ技術を駆使する声優を目指す同コースの学生たちが日ごろの授業で活用しています。

音声自販機は,京都市伏見区にある医療機器・理化学機器の総合商社「株式会社増田医科器械」に設置されました。ダイドードリンコ社は「今後も地域の皆様やご利用されるお客さまとともに,本自販機・協定を通じて京都市内の子ども・若者世代が,健やかに成長できるまちづくりに向け貢献していきたい」としています。

ITは社会生活の隅々まで行き渡り,人々の仕事の仕方も変わりつつあります。声優を目指すには,発声法と演技,そして日本語の読解の練習はもちろん必要ですが,現在は,音声がデジタル化され,加工されるのが当たり前になっています。初音ミクに代表されるボーカロイドは声優の声がデジタル化され,コンピュータで加工されたとても分かりやすい例といえるでしょう。そのような中,KCG情報処理科IT声優コースは,時代が求める,デジタル化された音声を処理することもできる声優の育成を進めています。発声法,演技実習,アクセント,文章読解の練習,ナレーション実習,アフレコ実習,MC(司会・進行)実習などに加え,音楽や,音声の再生・録音・加工といった「デジタルサウンド系基礎科目」を設けています。

KCG情報処理科IT声優コースが声を担当した音声自動販売機=京都市伏見区の医療機器・理化学機器総合商社
KCG情報処理科IT声優コースが声を担当した音声自動販売機=京都市伏見区の医療機器・理化学機器総合商社