2019年度の京都情報大学院大学(KCGI)学位授与式と,京都コンピュータ学院(KCG),京都日本語研修センター(KJLTC),京都自動車専門学校(KCGM)の卒業式が2020年3月20日,サイバースペースを利用して挙行されました。新型コロナウイルス感染防止のため,学内大ホールでの開催を見合わせ,長谷川亘KCGグループ統括理事長と茨木俊秀KCGI学長が,動画配信を通じた式辞で,一人ひとりに激励とはなむけの言葉を贈りました。先行き不透明な社会情勢下ながら,高いIT・自動車整備の知識と技術,社会人としての優秀な資質を身につけた修了生・卒業生は,自信と希望を胸に巣立ちました。みなさん,誠におめでとうございます。社会でのご活躍を心からお祈りいたします。
長谷川統括理事長は式辞で,「新型コロナウイルス感染症の拡大防止,卒業生・修了生,ご来場の皆々様,教職員の健康・安全を考慮し,サイバースペースで挙行する運びとなりました」と今回の事情を説明。そして「IT分野は今後も目まぐるしく進歩すると思いますが,本学でしっかり学んだみなさんであれば,進化に即応し,常に時代の最先端を走り続けることができると信じています。さらにスキルを磨き,より良い社会の実現に貢献していただきたい」と激励しました。また「みなさんは5万人ほどの卒業生・修了生による『KCGファミリー』ともいうべき人的ネットワークの一員でもあります」と述べ,先輩・後輩のつながりを大切にネットワークをより強固にするよう求めました。
茨木学長は,感染症と人類の戦いの歴史と現状,近年のSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みなどについて詳しく述べ,「みなさんがこれから巣立っていく社会には,このような大きな問題がいくつも横たわっていることをしっかりと認識してください」と要望。そのうえで「多くの方はICTに関連する仕事に就かれると思います。ICTの力は極めて強大です。このICTの力を,われわれの前に立ちはだかる問題を解決するために,使わねばなりません」と修了生・卒業生の奮起を促しました。
また,優れた学業・研究成果を残した修了生・卒業生を最優秀賞と優秀賞に選び,表彰状と記念品が贈られます。
今回,KCGI修了生への「情報技術修士(専門職)」の学位記や,KCGおよびKCGM卒業生への卒業証書・称号授与書などは郵送,あるいは20日以降個別手渡しされます。
KCG,KCGIは新型コロナウイルス感染症への緊急対策として現在,授業などの学校業務をサイバースペースに移転しています。授業については4月から始まる2020年度春学期開講を控え,eラーニング(インターネットにより自宅でも学習できるシステム)形式授業へ切り替える体制を整えています。学生は登校することなく,自宅で自分のコンピュータを学校のサーバーに接続して授業を受けることになります。これによって教室等の閉ざされた空間に大勢の学生が集まるという危険な環境を極力避けることができ,ウイルス感染の危険性が格段に低くなると期待されます。合わせて新型コロナウイルスの感染拡大が学生の学習を阻害することのないよう配慮する目的があります。学内の事務作業も一部の例外を除いてサイバースペース内で実施することにし,教職員は原則テレワークとなっています。今回の措置期間は,感染状況や政府発表など動向を注視して判断することにしています。