京都コンピュータ学院(KCG)応用情報学科(3年課程)医療情報コースの学生たちが春休み期間中の3月,KCGグループと産学連携協定を結んでいる独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター(京都市伏見区,小西郁生院長/病床数600床:39診療科)におけるインターンシップ研修に参加しています。医療現場での業務を実際に体験しながら,KCGで学んだIT,医療情報関連,医学・医療の知識をさらに実践的に深め医療スタッフとしての職業意識を高めようと,いずれの学生も熱心に取り組んでいます。
参加しているのは同コース2年生および他学科から希望した学生です。複数の班に分かれ,それぞれ5日間のスケジュールで,電子カルテの操作体験,病院施設の見学と理学療法や薬剤,検査,放射線科といった各業務の概要や部門システムの把握,地域医療システム,病院情報システムのヘルプデスク(運用・管理)についての研修に臨んでいます。
電子カルテについての指導は,KCGで教鞭を執る同センター医師で医療情報部長の北岡有喜先生と同センター医療情報技師で情報化推進研究室長の滝川裕介先生が主に担当してくださっています。研修後には報告プレゼンテーションを作成,学校で報告することにしています。
医療IT分野の教育展開を進めるKCGグループは2017年度,同センターと産学連携協定を結びました。ITはさまざまな産業の中核的存在になっていますが,とりわけ医療の分野では医事会計システム,レセプトコンピュータシステム,オーダーエントリーシステム,電子カルテシステム,各部門システム,診療画像管理システム(PACS),診療画像解析や臨床データ解析,地域医療連携システム,遠隔医療システム等が普及するなど,IT化が急速に進んでいます。しかし医療の現場では,医学・医療の基礎知識および医療情報システムの管理・運用とICTの両方を兼ね備えた人材が圧倒的に不足しているのが現状です。これを受け,京都コンピュータ学院は応用情報学科 医療情報コースのほか,医療事務学科(2年課程)を設置,医療情報コースでは「医療情報技師能力検定試験」,医療事務学科では医療事務管理士(医科)技能検定試験などの合格を目指して勉強に励んでいます。一方,グループ校の京都情報大学院大学(KCGI)では医療健康プログラムを盛り込んだカリキュラムを設置し,IT化された医療現場で活躍できる人材育成に力を入れています。