KCGIを修了し日本で起業した劉さんを中国中央TVが紹介

KCGIを2013年9月に修了した劉 釗さん(銘東 株式会社 代表取締役)
KCGIを2013年9月に修了した劉 釗さん(銘東 株式会社 代表取締役)

京都情報大学院大学(KCGI)を2013年9月に修了して大阪で転送事業の会社を立ち上げた劉 釗さん(銘東 株式会社 代表取締役,山東省青島出身)がこのほど,中国中央テレビ(CCTV)のニュース番組内の中国国外で活躍する人物を紹介する「華人世界」で取り上げられました。さらに劉さんは,関西在住の中国人向けに発刊されている新聞「関西華文時報」で「2018年在日華人華僑十大人物」に選ばれ,2018年12月15日付1面トップで大きく報じられました。KCGIでeコマースについて学んだ後に会社を設立して5年。2018年8月期には売上高が20億円を超えるなど,KCGIで学び得た知識を存分に発揮して会社を年々成長,拡大させた劉さんは,日本で学び成功した代表的な人物として中国国内で大きく評価されているようです。

銘東 株式会社は,中国を中心とした顧客が日本の通販サイトを利用して買い物をする際に日本の住所を提供していったん商品を集め,万全の梱包をして中国へ発送する事業が柱。国際郵便利用金額は近畿圏でトップ,日本全国でトップ2にランクされ,日本郵便 株式会社から感謝状を受けています。大阪東郵便局(大阪市西区)内に設けている約2500平方メートル,そのほか同市内や新規に確保した東京・神田神保町と神戸市の2カ所を合わせた巨大な物流センターは,常に製品であふれています。「転送業者としての信頼を高めたい」とX線検査機を2台導入し,出荷前のチェックを怠りません。さらに,新たな事業分野として始めた越境通販(EC)事業が軌道に乗りつつあるほか,中国の有力物流業者や行政と組んでの関連会社,カスタマー・システム開発を手掛ける中国の現地法人,在日外国人が日本で起業する際にサポートする「銘東ソリューション株式会社(日本)」を設立するなど,事業規模はさらに拡大中です。グループ企業の社員にはKCGIの修了生も多くいます。

劉さんは日本への留学を夢見て,大学では日本語を専攻。卒業後に地元・青島のホテルで勤務,フロント係をしていたころに,常連客で貿易会社を経営する日本人と仲良くなり,話を聞かせてもらっているうちに,自分も将来は日中間貿易の仕事がしたい,と強く思うようになったといいます。小学生のころから独学で続けたプログラミングの知識があったので,日本留学のチャンスが訪れたとき,経営学がITと関連付けて学べるKCGIを進学先に選びました。

「入学後は財務会計関連のシステム開発や,経営学,ウェブビジネスなど,興味を引く講義ばかりで,楽しみながら懸命に学びました」と劉さん。修了後は正直,日本で就職するか,中国に帰るか迷ったそうですが,KCGIで学んだことを活かすべきだと判断し,起業に踏み切りました。設立した銘東 株式会社の社名には「故郷・中国の東の地で,名(銘)声を上げたい」との思いを込めたといいます。

「当初は,私が日本人ではないので,関係者から信頼を得るのに苦労しました」(劉さん)が,粘り強く,誠意を持って自分のビジネスプランの説明を繰り返したところ,日本郵便との業務提携が実現,大阪東郵便局営業集荷推進部内に事業所と物流センターを開設するに至りました。KCGIで学んだことを実践で活かしながら,着実に歩を進める劉さん。「今後は,中国はもちろん,台湾や韓国などにも拠点を置き,日本の製品を全世界に届ける仕事をしたい。そして10年内に東証一部に株式上場したい。上場は,ようやく視野に入り,夢から目標に変わりつつあります」と,さらに前を見つめています。

「関西華文時報」で「2018年在日華人華僑十大人物」に選ばれ,大きく報じられました
「関西華文時報」で「2018年在日華人華僑十大人物」に選ばれ,大きく報じられました
劉さんが受けた「2018年在日華人華僑十大人物」の賞状
劉さんが受けた「2018年在日華人華僑十大人物」の賞状

劉さんを紹介する,中国中央テレビ(CCTV)の「華人世界」=動画