7月2日は,KCGの創立者で初代学院長・長谷川繁雄先生の命日である「閑堂忌」。学生や教職員たちは,長谷川繁雄先生が眠る浄土宗大本山百萬遍 知恩寺(京都市左京区田中門前町)の墓を訪れ,静かに手を合わせました。
恒例の記念講話では,長谷川繁雄先生と現学院長の長谷川靖子先生の教え子で,近畿大学理工学部教授の向井苑生先生が,KCG京都駅前校6階ホールで「長谷川繁雄先生を偲んで~永遠の文学青年の俤(おもかげ)は今も」と題して話されました。高校時代,KCGの前身の私塾「和歌山文化研究セミナー」に通っていた向井先生は,長谷川繁雄先生の人柄や教育理念に触れながら「人間として,教育者として,男性として非常に強烈で人間味あふれる反骨の人だった」と表現,「長谷川繁雄先生の精神は永遠。いつまでもKCGに受け継がれていくでしょう」と,聴講した学生たちに語り掛けられました。
またこの日から,閑堂忌に合わせて企画された「KCGサマーフェスタ2010」(京都市教育委員会後援)が幕開け。会場の京都駅前校には模擬店が並び,学生たちでにぎわいました。同フェスタは7月いっぱい続き,ゲーム大会や小中学生・一般を対象にしたコンピュータ関連の講座,コーラスや軽音楽ライブ,学生作品展示などさまざまなイベントが繰り広げられます。ぜひ,KCGにお越しください。
「閑堂」とは,「世俗から離れ,瞑想にふける閑静な空間」という意味です。長谷川繁雄先生は学生時代の恩師である禅僧・持田閑堂氏からその名前を授けられ,専門の文学の研究に励むときには,その号を使われていました。KCG創立以来,自ら教壇に立ちながらユートピアとしての学校創造にまい進してこられた長谷川繁雄先生は1986年7月2日,56歳の若さで亡くなられました。KCGではその7月2日を「閑堂忌」とし,長谷川繁雄先生の遺徳をしのぶとともに,抱かれた精神と情熱をあらためて思い起こす日と位置付けています。