高等学校の新教科「情報」がスタートして4年目が経過しようとしてます。高等学校の現場では,授業の展開にあたり,様々な試みがなされていますが,新たな課題も出てきているようです。
そこで,実教出版株式会社主催,京都情報大学院大学・京都コンピュータ学院の協力で,スーパー講師陣による授業展開例,課題解決などの内容で,「情報」授業支援セミナーが企画,開催されました。近畿一円から約50名の高校教員が本学に来られ,セミナーを受講されました。
- 日時
- 2007年2月10日(土)14:00~17:30
- 会場
- 京都コンピュータ学院 京都駅前校新館(京都情報大学院大学サテライトキャンパス)
eラーニングスタジオ - 主催
- 実教出版株式会社
- 協力
- 京都情報大学院大学,京都コンピュータ学院
- 内容
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- (1)学校の個人情報保護対策の実例
- 石川県立金沢泉丘高等学校教諭 鹿野 利春 先生
学校での個人情報保護対策について実例を紹介し,自校の現状把握と対策について,実習形式で紹介されました。雷の多い雪国らしい対策(サーバのバックアップ電源の必要性)も紹介されました。
※ 鹿野先生の講演を本学のeラーニングスタジオの設備で収録しました。PowerPointと講師映像の同期コンテンツを講演直後の休憩時間に公開し,本学のeラーニング設備の有用性とその効果を体感していただきました。 - (2)コンピュータデザイン実習(パワーポイント利用)
- 兵庫県立西宮今津高等学校教諭 佐藤 万寿美 先生
デザインの実習などを通して論理的思考を身につけ,生徒の能力やアイディアを引き出す実践事例の紹介がありました。PowerPointでのオートシェープの裏技が披露されました。 - (3)太陽系モデルと惑星シミュレーション - 科学・コンピュータの源は天文学にあり
- 京都情報大学院大学教授 作花 一志
本学からの特別講演。本学のルーツでもある「天文学」を通しての情報教育・コンピュータ教育について紹介しました。情報Bの特徴的な単元であるモデル化とシミュレーションに関する天文学の話は大好評でした。特に,惑星シミュレーションで天動説と地動説の切り替えの場面では,沸き立ちました。この天文シミュレーションソフトを含め,いくつかの自作ソフトが入ったCDを参加者に進呈しました。
http://www.kcg.ac.jp/kcg/sakka/MP/kamo3.htm京都情報大学院大学 作花一志教授の講演
参加者の高校教員の方々が熱心にPCの画面を見ている。 - (4)「情報の科学的な理解」教育の必要性と学習教材の紹介
- 千里金蘭大学教授 高橋 参吉 先生
2進数と論理演算,アルゴリズムおよび情報のデジタル化に関して,Excelを利用した学習教材を実習しました。高度な内容ながら,画像の構造がよく理解できました。
〔参考文献〕高橋 参吉・西野 和典・立田 ルミ・野村 典子著,『情報メディア入門』 (実教出版) - (5)校舎・設備見学
- 最後に本学の校舎・設備を見学していただきました。
各実習室,6階大ホール,自動車制御実習ルーム等を見学。さすがに「情報」の先生方とあって,一番楽しんでいただけたのが,1階エントランスホールに展示しているKCGで使用してきた歴史的なコンピュータやカードパンチ機でした。