2階微分方程式
「基礎数学演習」(共立出版)p128〜p132を参照
y'' + Py' + Qy = R の解はR=0のときの解(A)に特解(B)を加えたものである。PとQが定数の場合には(A)は特性方程式(2次方程式)
t2+Pt +Q = 0
の
解をα,β とすると
y=C1exp(αx)+C2exp(βx)
P2>4Q
(C1+C2x)exp(αx) P2=4Q
exp(λx)(C1cos(μx)+C2sin(μx)) P2<4Q
(ただしα β の実部をλ,虚部をμとする)
である。また特解(B)を求めるのは試行錯誤,熟達した直感が必要である。P,Qは一般に x, y,x2,y2,xyの関数でありRもそうであるから数値解法
に頼ることが多い。
y'=z とおくと与微分方程式は
z'=R−Pz−Qy
すなわち2階微分方程式は連立1階微分方程式に変形される。そこで
y'=f(x, y, z) z'=g(x, y, z) とし h=Δx k=Δy/h l=Δz/h と定義する。h を与え初期値 x0, y0
z0より f,g を計算し順に x,y,z を求めていく。
- RungeKutta法
y' = z =f(x,y,z)
y'' = z' =g(x,y,z) とする。
k1=f(x,y,z)
l1=g(x,y,z)
k2=f(x+h/2,y+hk1/2,z+hl1/2)
l2=g(x+h/2,y+hk1/2,z+hl1/2)
k3=f(x+h/2,y+hk2/2,z+hl2/2)
l3=g(x+h/2,y+hk2/2,z+hl2/2)
k4=f(x+h,y+hk3,z+hl3)
l4=g(x+h,y+hk3,z+hl3)
Δy=(k1+2k2+2k3+k4)h/6
Δz=(l1+2l2+2l3+l4)h/6
[課題]
@ 次の微分方程式を0≦x≦2の範囲で解け。(5)以外は解析解と比較せよ。
(1) y''−y=0
x=0 で y=2,y'=1
(2) y''+ y'=0.5
x=0 で y=1,y'=0
(3) y''+ 4y=sin x
x=0 で y=5,y'=0
(4) y''+ 6y'+5y=0
x=0 で y=1,y'=3
(5) y''−(1−y2)y'+y=0 x=0 で y=0.5,y'=0
A 錘の振動 p129 問34
B 電気回路 p130 問35
C 振子の運動 p130 問36
D 雨滴の運動 p130 問37
E Emdenの方程式 の解析解(n=0,1,5)を求める。
F Emdenの方程式 の数値解を求める。
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