第一線で活躍するプロも教育に参加④
ハリウッドで活躍中の
VFXアーティスト
京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学教授
キリル・コシック Cyryl Koshyk
多くの大規模予算の劇映画やテレビシリーズ作品の制作に携わるという顕著な業績を持つ,ビジュアル効果スーパーバイザー/アーティストです。彼は,自身の経験とスキルを視覚効果や技術の分野に持ち込み,作品の価値や質を格段に高め,ソフトウェアとハードウェア両方の知識を活用して,20年以上にわたり,ハリウッドの有能なアーティストたちと一緒に仕事をし,ITの分野で必要とされる解決法を見いだしてきました。
キリル・コシック先生にお話を伺いました。
新たにKCGグループの一員として,質の高いコンテンツの制作について学生たちに教えられることを大変誇りに思っています。高度なIT関連のプロジェクトや,ライブ・ショー,マルチメディア・プロジェクトを通して,ソフト・ハードの両面において,これまで私の得た知識や「創作の秘密」をすべて惜しみなく教えていきたいと思います。
キリル・コシック先生がCGを担当した作品(抜粋)
- 300<スリーハンドレッド>~帝国の進撃
- 007スカイフォール
- プロメテウス
- キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
舞台芸術×IT MUΣAプロジェクト
【全学科対象】プロと学生が創り出すITエンターテインメントショー
現在,演劇・オペラ・ダンスパフォーマンスに至るまで,ITを使った斬新な演出が試みられています。KCGでは希望する全学科の学生を対象に「舞台芸術IT」に関する講義を準備し,関連業界で活躍する人材を育成しています。指導を担当するのは,『シルク・ドゥ・ソレイユ』メインボーカリストのニッツァ・メラス教授と,米国ハリウッドでアーティストとして活躍中のキリル・コシック教授です。受講した学生たちは,その集大成として『MUΣA(ムーサ)』プロジェクトに参加し,コンサートを企画・演出・プロデュースして撮影,ビジュアル・エフェクトや合成ソフトを活用した映像制作などに取り組みます。
2019年10月,KCG京都駅前校大ホールで開催された「MUΣA Live Show」では,コンピュータで構築・制御した音楽を伴奏。キリル教授が手掛けた,最新ICTを駆使した3DCGの映像によるリアル・タイムのインタラクティブな演出のもと,ニッツァ教授が新曲を披露,優美な視覚効果に彩られたショーをつくり上げました。これまでには2014年10月,プロジェクションマッピングの技法などを取り入れ,2016年1月開催の『MUΣA LIVE SHOW』では,映像をホール全体に映し出すダイナミックな演出を実現。2019年10月のショーでは,ステージ上の演技とCG映像とのコラボレーション で来場者を魅了しました 。
2023年11月にはピアニストである多川響子教授を新たに迎えて新しいタイプのショーを作ることに挑戦し,両教授が指導する学生たちが曲調に合わせた映像や幻想的なライティングなど,リサイタルをエンターテインメントショーとして創り上げました。