英語では土・日・月曜は天体名,火曜から金曜までは北欧神話の神々の名がつけられていますが,ドイツ・オランダ・スウェーデン・デンマークなど北欧では一般にそうです。フランス・スペイン・イラリアなどラテン系では日曜(主の日)と土曜(安息日)はキリスト教にちなむ名前で,他は天体名です。中国や西アジアは一般に1,2,3と番号にちなむ名前です。またロシアなどスラブ系では基本は番号ですが,いろいろなものが混入されています。すべてに天体名を使っているのはインド・タイ・日本・韓国など東アジアと古代ギリシアというのは不思議ですね [3],[4]。
日本語 | フランス語 | 英語 | 中国語 | 古代ギリシア | ||
日 | dimanche | 主の日 | Sunday | 太陽の日 | 星期日 | Helios |
月 | lundi | 月の日 | Monday | 月の日 | 星期一 | Selenes |
火 | mardi | 火星の日 | Tuesday | ティルの日 | 星期二 | Areos |
水 | mercredi | 水星の日 | Wednesday | オーディンの日 | 星期三 | Hermeos |
木 | jeudi | 木星の日 | Thursday | トールの日 | 星期四 | Dios |
金 | vendredi | 金星の日 | Friday | フレイアの日 | 星期五 | Aphrodites |
土 | samedi | 安息日 | Saturday | 土星の日 | 星期六 | Kronos |
曜日の順序については200年頃,ローマの元老院議員・執政官を勤めたカシウスが著わした『ローマ史』に興味ある記述があるそうです。日・月・5惑星を当時知られていた遠い順に「土木火日金水月」と書き並べて,24で改行するということを何回か繰り返して上から読んでみると,「日月火水木金土」の順になります[3],[4]。実は24でなくても7で割って3余る数なら何でもよく,最も簡単な数は10です。実際に試してみてください。
曜日の起源地はどこかわかりませんが,ヘレニズム時代のアレキサンドリアで天体名で整備され,それが東西に伝播したと思われます。東へは原型のまま伝わったが,西へは神の名や行事が入れ込んで宗教色が濃くなった、後になって番号制に変えるところが出てきた、と考えることができるでしょう。
=== 参 考 文 献 ===